唐沢寿明、長寿社会を幸せに生きる独自のルール明かす「ぼくは90歳まで生きてないから(笑)。人生は壮大なる時間つぶし」
唐沢寿明の目に映る、現代と若者たち
長きにわたって、第一線で活躍してきた俳優だからこそ感じる、日本映画への愛情ともどかしさ。では、日本の若手俳優への思いは? 「みんな、真面目だよね。お行儀が良くて、そつがない。でもその反面、個性を出さないようにしているように感じるよね。みんな同じような感じで、特別な人がいなくなってしまった」 ──元気がない? 「うん、やる側も見る側も元気がないんだと思う。ぼくらが若いころはまだバブルの名残があって、みんな元気いっぱいだったよね。笑ったり泣いたり怒ったり、感情が動くためには、体力と気力が必要なのよ。だからいまは、非常に難しい時代だと思うね」 だからこそ年を重ねても元気いっぱいで、世の中にもの申す佐藤愛子氏が支持され、90歳を迎えてもなお主演女優として活躍する草笛光子に、我々は元気をもらえる。そして、唐沢寿明にも──。 「でもぼくは、おふたりみたいに90歳まで生きてないから(笑)。人生は壮大なる時間つぶし。好きなものと好きな人に囲まれて過ごしていきたいね」 唐沢寿明(からさわ・としあき) 1963年6月3日生まれ、東京都出身。’87年に舞台『ボーイズレビュー・ステイゴールド』でデビューし、映画、テレビドラマで活躍。主な出演作は、大河ドラマ『利家とまつ~加賀百万石物語』(NHK)、『白い巨塔』(フジテレビ系)、『ルーズヴェルト・ゲーム』(TBS)、『フィクサー』シリーズ(WOWOW)、映画『ラヂオの時間』、『20世紀少年』シリーズなど。声優としてはアニメ映画『トイストーリー』シリーズでウッディの声を務める。 工藤菊香
工藤菊香