「臨床美術」学び資格取得 函館で初、5級5月開講
認知症予防などにつながるといわれる「臨床美術」。プログラムを実践する臨床美術士の5級の資格取得講座が、5月に函館で開講する。7月まで計5日間の日程で基礎を学ぶ特別クラスで、函館で開かれるのは初めて。主催する団体は「臨床美術の入り口を学んでほしい」としている。
臨床美術は、創作活動を通じて心の解放や脳の活性化を促す芸術療法。認知症の予防やストレス緩和などにつながるといわれ、注目が集まっている。臨床美術士は芸術造形研究所(東京)が開く講座を受講し、日本臨床美術協会(神奈川)が認定する民間の資格。5級から1級まである。プログラムに沿って実践するのが臨床美術士の役割だ。病院やリハビリ、高齢者施設など活躍の場が広がっている。 資格取得講座は、道内ではこれまで札幌でしか受講することができなかったが、函館で関心が高まっていることから、初めて開くことになった。 会場は函館市地域交流まちづくりセンター(末広町)で、5月18、19日、6月15、16日、7月14日の計5日間に集中して行う。講師は2級の資格を持ち、NPOアート・ウィズ・ライト臨床美術(札幌)の理事長を務める土門環さんが務める。 函館・道南には資格を持つ人が2人しかいないが、そのうちの一人で七飯町在住の中村まゆみさん(65)は函館市内で講座を主宰するなど活発に活動している。「資格を持つ仲間が増えると、活動の幅が広がり、臨床美術の魅力を多くの人に伝えることができる」と参加を呼び掛ける。 時間は午前9時半~午後4時50分(6月16日と7月14日は同3時10分まで)。受講料(教材費やテキスト代を含む)は17万3140円。締め切りは30日。申し込みと問い合わせは同研究所(03・5282・0210)へ。
函館新聞デジタル