全国初、バスと路面電車の運転「二刀流」で 運転士不足の解消へ岡山の会社が独自の採用枠
岡山電気軌道(岡山市中区)は、バスと路面電車の両方を運転する「二刀流乗務社員」を募集する。路線バス運転に必要な大型2種免許の取得者が減る中、仕事の魅力アップや月5万円の「二刀流手当」(仮称)支給で若手人材の確保を図る。 【画像】「二刀流乗務社員」募集! 採用後、路線バス運行を1年担当してから電車部に転属。路面電車の国家試験に向けた教育を受け、免許取得後は運行教育を経て路面電車を運行する。その後は半年ごとに電車とバスに乗務する。両方に乗務できる採用枠を設けるのは全国初という。 初回採用は40歳前後までの10人を予定。今月12日から募集している。路面電車の運転士として独り立ち後に月5万円の手当を出す。大型2種免許の取得費用や、奨学金返還の支援制度なども設ける。 同社の路面電車の運転士は現在28人(研修中の2人を含む)で平均年齢41歳。バス運転士は149人で同50~51歳。バスと路面電車のそれぞれの運転士採用は継続する。 小嶋光信社長は、岡山市中区の本社で記者会見し、あらためてバスの運転士不足を強調。「地域の公共交通維持のため待遇を向上し、若い人が夢を持って挑戦できる場にしたい」と述べた。
中国新聞社