「だから言ったでしょ!」夏休み明けにイライラしないために! 片付けのプロが教える“新学期準備”完全ガイド
新学期に必要な物を準備しやすい「住所」に戻す
水遊びグッズなどシーズン限定の物を使いやすいところに置いたりして、夏休み中はリビングや子ども部屋の収納が少し変わった方も多いと思います。そろそろ新学期に向けて、見直してみましょう。 子どもに、自分の物を園・学校が始まってから「毎日使う」「週に1回使う」「1ヶ月に1回使う」「ほとんど使わない」「もう使わない」などに分けてもらいます。 「もう使わない」は、必要ない物ですね。捨てたり売ったりして手放し、全体の物の量を減らして管理しやすくしましょう。 「毎日使う」は、取り出しやすくてしまいやすい場所に収納します。そのとき、子どもの目線で見やすいか、子どもの力で片づけやすいか、を意識してください。収納ボックスのふたや棚の扉を外してオープンにするなど、工夫してあげましょう。片づけとは、「元の場所に戻す」ということです。目線より上の棚など見づらい場所や、重さのある物を持ち上げないといけない場所に収納したりすると、この「元の場所に戻す」というシンプルな動作がとてもめんどくさいものに変わってしまいます。そうすると、出した物を戻さないようになってきてしまい、結果として散らかってしまうのです。取り出しやすくてしまいやすい場所に住所を決めたら、収納場所が定着するまで文字や写真、イラストでラベリングしてわかりやすくしましょう。パッと見てすぐわかる状態にしておけば、子どももすぐにしまう癖がつけられるようになります。 「週に1回使う」「1ヶ月に1回使う」「ほとんど使わない」は、必要になったときに取り出せばいいので、頻度によって分類して邪魔にならない場所に収納しておきます。使う物の中でも使う頻度によって1軍・2軍などに分けておくと、限りある収納場所を有効に使うことができます。
親と子どもの行動をわかりやすく「見える化」する
新学期までにやらなければいけないことがわかったら、実際に行動に移すことが大切です。「いつかやろう」では、あっという間に夏休みが終わってしまいます。私が主宰する「家庭力アッププロジェクト®」では、親子で片づけられる力をつけるための取り組みも不定期で行っています。その中で有効な手段が「カレンダーを使った行動の見える化」です。 片づけの目標を決めて、いつやるのかをカレンダーに書き出します。目標はできるだけ細かく具体的にするといいでしょう。例えば、「自分の部屋」というよりも、「机の引き出し」「クローゼット」とした方が、子どもは片づけのイメージがつきやすいです。親と子どもでそれぞれカレンダーに書き出して見えるところに貼っておくと、お互いにチェックできてやる気もアップしますよ。今から夏休みの終わりまでに事前の準備や片づけることが身につけば、2学期からも忘れ物などがなく、落ち着いて生活できる可能性が高くなります。今後の子どもの生活のために、今から習慣化できるようにがんばってみませんか? 必要な物の確認や片づけなどを、期限を決めて早めに動き出すと、気持ちにも余裕が生まれます。気持ちのいい新学期のスタートを切るために、親子で一緒に準備を始めましょう。
【Profile】西崎彩智
1967年生まれ。お片づけ習慣化コンサルタント、Homeport 代表取締役。片づけ・自分の人生・家族間コミュニケーションを軸に、ママたちが自分らしくご機嫌な毎日を送るための「家庭力アッププロジェクトⓇ」や、子どもたちが片づけを通して”生きる力”を養える「親子deお片づけ」を主宰。NHKカルチャー講師。「片づけを教育に」と学校、塾等の全国の教育施設にて講演・授業を展開中。テレビ、ラジオ出演ほか、メディア掲載多数。