インフルエンザの本格的な流行を前に始まっている予防接種。 そんな中、「痛くなく、しかも１回でいい」新たなワクチンの接種が、北海道内でも広まりつつあります。 【写真を見る】“痛くない”インフルワクチンとは？　鼻にスプレー噴射するワクチン「フルミスト点鼻液」登場 札幌市西区のクリニックです。 10月からインフルエンザの予防接種が始まっています。 注射のチクっとした痛みに、思わず泣いてしまう子も。 ４歳 「痛かった」 そんなワクチン接種でよくある光景が変わりつつあります。それが…。 鼻にノズルを差し込み、シュッと１回、これでおしまい。 「フルミスト点鼻液」というインフルエンザワクチンです。 毒性の弱いウイルスを使った生ワクチンをスプレーで噴射。 自然にウイルスに感染した時と同じような状態になることで、鼻やのどの粘膜に抗体を作り、感染を抑えます。 すずらん小児科 中島泰志院長 「注射じゃないので痛くない。小さい子の場合２回接種が基本だが、１回の接種で済むというのがメリット」 ２歳から18歳までが接種の対象で、従来のインフルエンザワクチンと効果に変わりはないといいます。 ９歳 「注射は痛かったが、鼻のやつはあまり痛くなくてよかった」 12歳 「一瞬で終わって楽でいい。今回のほうをまた受けたい」 保護者 「（子どもの腕が、接種後）１週間くらい腫れるので、注射より鼻の方が腫れることがないかなと。受けられるなら私も鼻がいいなと見ていて思った」 すでに全国的な流行期に入ったと発表されたインフルエンザ。 ワクチン接種で困っていた人たちにとっては、感染予防によいニュースとなりそうです。 《森田絹子キャスター》 今回取材したクリニックの場合、「フルミスト点鼻液」の費用は7000円で１回の接種で済みます。 一方、従来のワクチンの費用は１回3,500円で13歳未満なら２回接種が基本です。 小学生までの児童にとっては費用はどちらも同じということになります。 ただ、今回取材したすずらん小児科の中島泰志院長によりますと、「フルミスト点鼻液」はワクチンの性質上、感染を起こすことで免疫をつくる仕組みのため、接種から２週間以内にせきや鼻水、38度前後の熱、倦怠感という副反応が出る可能性があります。 そのため妊娠中や授乳中の方、そして免疫不全の方やぜんそくの方は従来のワクチンが推奨されています。 《堀啓知キャスター》 スプレー式か従来型かどちらの接種方法が有効なのかは人によって異なります。 事前に医師と相談してから接種するようにしてください。