橋幸夫、歌手活動引退から1年で撤回、復帰 ファンの声で決断「もう私はやめません!」と生涯現役宣言
昨年5月に歌手活動を引退した歌手・橋幸夫(80)が15日、都内で謝罪会見を行い、引退を撤回し、活動再開することを発表した。26日のフィルムコンサート(埼玉・大宮ソニックシティ)でステージ復帰する。 「皆さんのお許しがあれば、命を懸けて、声がかれるまでやらせていただきたいです」。ためていた気持ちを吐き出すと、晴れ晴れとした表情に変わった。18年に再婚した妻と話し合って、橋家の家紋の入った紋付きはかまを着用。「自分(自身)も襟を正すということで、襟を正してきました。人生やり直しの気持ち」と前を向いた。 2021年10月、80歳の誕生日(23年5月3日)をもって引退すると明言。21年12月から1年半かけてラストツアーを開き、昨年5月1日のラストコンサートで一度はマイクを置いた。 だが引退後、行く先々で「橋さん、どうしてやめちゃったの?」と声をかけられた。「全国のファン、後援会の皆さんからお便り、電話をもらいました。家内を通して会いに来た人もいました。歌手活動をやめるという行動が良かったのか。反省しました」。半年間、自問自答を重ねた末に「歌を歌うことが使命」と発起。夢グループの石田重廣社長(65)に「もう1回、歌っちゃいけないですか」と相談し、この日の会見に至った。 引退を決断した理由の一つに、老化と喉の筋力の衰えを挙げていたが「『やれ!』と言っているかのように(声が)楽に出るようになった」と回復ぶりを説明。「声が出なくなるまでは頑張りたい」と話した。 安易な引退撤回に対する批判の声も、受け止めるつもりだ。「賛否両論あると思う。また出てきたの?って言われると思う。それは覚悟しております」ときっぱり。デビューから63年、「浅はかな決断だった。もう私はやめません!」。生涯現役でステージに立つ。 (加茂 伸太郎) 「二代目 橋幸夫」コンサート同行 〇…昨年4月のオーディションで選出された「二代目 橋幸夫」の3人はグループ「yH2」を結成したが、石田社長は「橋さんも80歳ですから(1日)2時間のステージは厳しい。せいぜい1時間。橋さんが歌えない歌を、2代目が歌うことになる」と説明。コンサートに同行し、ステージでも共演する。橋は「1000人の候補者から選ばれた3人ですから」と実力に太鼓判を押した。
報知新聞社