「2つで1つ」 「アンリアレイジ オム」は情熱や衝動、熱量を爆発させる
物静かな森永デザイナーの立ち居振る舞いや、コンセプチュアルな「アンリアレイジ」のクリエイションに慣れていると、「過剰」というボーダーラインを超えてなお手を加えることをやめない「アンリアレイジ オム」のクリエイションは意外に思える。しかし、彼もまた洋服を心から愛し、ファッションの人生を捧げることを決めたデザイナーの一人なのだろう。正直、パターンから装飾に至るまで、リアリティや洗練を求めるのなら、足りないところは多い。ただ彼は、「アンリアレイジ オム」では冷静より衝動を選んだのではないだろうか?そう考えると、「アンリアレイジ オム」にも共感できるようになるし、だからこそ「アンリアレイジ」への期待も高まる。