みさき公園・30、31両日の営業を再開へ 新型コロナ影響で休園・今月末に閉園
府内が対象となる外出自粛要請が出た場合は予告なく臨時休園する場合も
大阪府岬町の遊園地と動物園を併設する「みさき公園」を運営する南海電鉄は29日、同園の30、31両日の営業を再開すると発表した。ただ、大阪府知事または国、政府などから、府内が対象となる外出自粛要請またはそれに準ずる要請等が出た場合は、予告なく臨時休園する場合もあるとしている。同園は新型コロナウイルス感染拡大防止のため28、29両日を臨時休園。今月末で同電鉄の運営撤退と同時に営業終了・閉園することになっている。 【動画】3月閉園の遊園地に沿線住民が巨大感謝状 新型コロナで休園中も職員「励みになります」
28、29両日は府の外出自粛要請を受け再び臨時休園した
同園は、新型コロナウイルスの影響で先月末から臨時休園。今月24日に屋外施設のみ営業を再開したが、27日に大阪府の吉村洋文知事が週末の外出を控えるよう要請したことを受け、28、29両日に再度臨時休園した。
1957年に開園、動物園と遊園地を併設
同電鉄によると、みさき公園は1957年に開園。動物園と遊園地を併設し、みさき公園駅のある南海本線沿線の大阪府内のファミリー層を中心に人気を集め、和歌山県からの来園者も多く、年間来場者数は1966年度は約96万人、1989年度に72万人を記録した。
3月末で営業終了・閉園、63年の歴史に幕
しかし、近年、年間来場者数は減少傾向が続き、2017年度は約36万人、2018年度は約33万6千人となるなどして営業損益の赤字が続き、昨年3月に南海電鉄が運営撤退を発表。その後、後継会社を探していたが実現には至らず、今月末での営業終了・閉園が決まっていた。 そのため、今月28、29両日は最後の週末での営業となるはずで、SNSなどでも利用客から「最後に行きたかった」「悔しい」といった投稿が多くみられるなど、多くの利用客が「最後の思い出づくり」を断念した様子もうかがえる。
園には毎日、感謝の気持ちを込めた手紙が届いている
同園関係者は、3月末の営業終了に合わせ、この63年の歴史を振り返る様々な企画を練り準備を進めていたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のために先月29日から臨時休園。休園期間も延長した。 同園関係者によると、この臨時休園のまま閉園ということも検討された。最後の営業再開を望む声や「閉園日を先延ばしして」という声も多数聞かれた。しかし、閉園の延期はできない。 そんな中、園には毎日のようにこれまでの感謝の気持ちなどをつづった手紙も届くなどし、職員らも「わずかな日でも最後の営業ができれば」と再開の準備を行っていた。