まもなく2つの小惑星が地球のそばを通過…1つは直径2.3km、もう1つは月より接近【ライブ中継も】(海外)
6月27日と29日(アメリカ東部時間)に、2つの小惑星が地球の近くを通過する。 1つ目は山ほどの大きさで、2つ目は近年で最も明るいものの1つだ。 【全画像をみる】まもなく2つの小惑星が地球のそばを通過…1つは直径2.3km、もう1つは月より接近【ライブ中継も】 どちらも地球に脅威を与えるものではなく、その接近をライブ中継で観察することができる。 今週、2つの小惑星が接近し、わずか42時間の間隔で地球のすぐ近くを通過する。 その大きさや軌道から、これらの小惑星はいずれも「潜在的に危険(potentially hazardous)」と分類されている。しかし、それが直ちに地球に脅威をもたらすという意味ではない。 実際、どちらも時速数千キロメートルで安全に通り過ぎる予定だ。欧州宇宙機関(ESA)によると、どちらかも地球に衝突する可能性はないという。 これらの小惑星は肉眼では見えないが、望遠鏡や双眼鏡を使えば見えるかもしれないと天体物理学者でバーチャル望遠鏡プロジェクト創設者のジャンルカ・マシ(Gianluca Masi)氏はBusiness Insiderにメールで伝えた。 または、バーチャル望遠鏡プロジェクトが主催するライブストリームで視聴することもできる。 このリンクから、アメリカ東部時間の6月27日午後4時(日本時間28日午前6時)に地球のそばを通過する小惑星(415029)2011 UL21の様子をライブストリームで見ることができる。 また、このリンクからは、アメリカ東部時間6月29日午後5時(日本時間30日午前7時)に地球に接近する小惑星2024 MKの様子を視聴できる。
小惑星(415029)2011 UL21は山くらいのサイズ
小惑星(415029)2011 UL21は、最近、地球の近くを通過した小惑星の中で最大級のものだと、マシはプレスリリースで述べている。 ESAによると、この宇宙の岩石の直径はおよそ2.3キロメートルと推定されており、既知の地球近傍天体の99%よりも大きいものだ。 一方、小惑星 2011 UL21 は、「惑星キラー(planet killers)」として知られるクラス(直径2キロメール以上)に属しており、もしこれが地球に衝突すれば、大規模な被害をもたらし、何年も続く気候変動を引き起こすほどの大量の塵を舞い上げる可能性があるとLiveScienceが報じている。 例えば、恐竜の絶滅の原因となったとされるチクシュルーブ隕石は、直径約10キロメートルで、衝突後、約10万年にわたって地球温暖化を招いたと推定されている。 幸いにも、2011 UL21は懸念を引き起こすほど接近することはないだろう。地球との距離は660万キロメートル以上であり、これは地球と月の距離の約17倍だとマシは書いている。 しかし、この接近は注目に値する。なぜなら、2011 UL21は、過去125年間で地球に接近した小惑星のうち、上位10位に入る大きさの小惑星だからだと彼は付け加えた。
新たに発見された小惑星、2024 MK
ESAによると、小惑星2024 MK は今月初めに発見され、それは地球に極めて接近して通過するわずか13日前のことだった。 2011 UL21よりもはるかに小さく、直径は120メートルから270メートルと推定されている。これは、およそ1面から2.5面分のサッカー場の長さに相当する。 しかし、この小惑星は大きさでは劣るが、明るさでそれを補うはずだ。マシは、地球から29万キロメートル以内に接近するが、これは地球と月の平均距離の約77%にあたると書いている。 その近さから、近年観測された同種の天体の中で最も明るいものになるだろうと彼は付け加えた。
Ellyn Lapointe