『高知』の話題で表情緩んだ片岡雅裕、口元引き締め野望を口に【下関ボート・SG「第27回チャレンジカップ」3日目】
◇21日 SG「第27回チャレンジカップ」3日目(山口県・下関ボート) ◇コラム「松ふね屋 チャレンジカップ特別編」 高知のどこですか? 字にすると伝わりづらい。同じ「高知」でも、他県の人が言うのと高知の人が言うのとではイントネーションが少し違う。高知の人の高知は「高地」のそれに近い。 高知のどこですか? あのイントネーションで聞いた。その時、片岡雅裕(38)=香川=の表情が少しだけ和らいだのが分かった。 支部は香川。出身地は高知とある。なぜ高知にこだわるのか。デイリースポーツ時代に阪神タイガースを20年以上担当した。高知には猛虎のキャンプ地の安芸がある。猛虎を20年も追い続ければ、高知の通算滞在期間は1年を超える。それゆえ高知には愛着がある。 「黒潮町です」 大方(おおがた)地区ですか? 佐賀地区ですか? 「佐賀です」 カツオの一本釣りで有名な? 「そうです!」 後に阪急で活躍したエース山沖之彦を擁し、1977年に部員12人で選抜準優勝を果たしたことで知られる高知県立中村高校野球部出身。「監督さんがあの時のメンバーでショートを守ってました」。そうなんですか…。いや、それより。 2走6点。大崩れさえしなければ予選落ちはない。でも、土佐の快腕はにわかに口元を引き締めながら、秘めたる野望を口にした。 「ボーダー近辺では勝負にならんので…」 グランプリ圏内への浮上には優勝戦2着以上がノルマとなるか。ここで緩む片岡ではない。見据えるは予選上位通過。そして優勝戦へ―。広がる大海原。準優好枠の「一本釣り」に注目だ。 ▼松下雄一郎(まつした・ゆういちろう) 1970年生まれ、54歳。神戸市出身。元デイリースポーツ記者。プロ野球阪神担当として2315回続いた名物コラム「松とら屋本舗」の筆者。「いちタイガースファンに戻るため」退社し、今年11月中日スポーツ入社。大好きなボートレース担当として健筆をふるう。
中日スポーツ