【全日本2歳優駿】7馬身差圧勝のフォーエバーヤング ダート三冠か”世界”か、今後の選択に注目集まる
スタートを決め、すんなり2番手を追走
全日本2歳優駿は、新設された3歳ダートクラシック路線へと繋がるだけでなく、昨年の優勝馬デルマソトガケがUAEダービーを制した後にケンタッキーダービーに挑戦するなど、海外遠征への足がかりにもなる一戦。今年は坂井瑠星騎手騎乗のフォーエバーヤングが後続に7馬身差をつける素晴らしい内容で勝利した。 【朝日杯フューチュリティステークス2023 注目馬】完成度やレースセンスの高さが最大の武器！ SPAIA編集部の注目馬を紹介（SPAIA） 新馬戦、そして前走のJBC2歳優駿はともにスタートで出遅れる競馬となっていたが、今回は大外12番枠から過去2戦以上のスタートを決めてすんなり2番手を追走。スタートから1角に入るまでの最初の600mは12.4-11.3-12.9（36.6）、その後14.2とかなりペースは緩んだが、3角手前で逃げていたオスカーブレインが失速。その後は2番人気イーグルノワールが外から進出していき、直線は人気2頭の追い比べになるかと思われた。 しかし、直線に向いた時点で2頭の余力には差があり、フォーエバーヤングはあっさりと突き放した。坂井騎手は後ろを振り返ってゴール手前からガッツポーズを見せるなど、流す余裕がありながらラストは12.6、勝ちタイムは1:43.5（稍重）。力が違いすぎたというしかない圧勝だった。 レース後のインタビューで坂井騎手は「ここまで離すとは思っていなかったですが、最高の気分でした。新馬の頃から素質を見せていた馬ですが、牧場や厩舎で大事に仕上げていただいているのでこのような結果が出たと思いますし、今後に向けて楽しみが広がる内容だったと思います」と語った。 その言葉通り、ダートクラシック路線の主役としてはもちろん、”世界”を意識できるだけの素質を秘めているのは間違いない。矢作芳人調教師と藤田晋オーナーはどちらを選択するのか、今後の決断に注目が集まる。
4角で一旦先頭に立つも
2着イーグルノワールは、兵庫ジュニアグランプリを制して挑んだ一戦だった。最内枠からスタートしてすぐに進路を外に求めつつ、道中はフォーエバーヤングをマークする形の3番手を追走。勝負所で動いていき、4角では一旦先頭に立つかと思える場面もあったが、相手が強すぎたの一言に尽きる。3着以下には2馬身半差をつけており、能力のあるところは見せた。次走に期待したい。 3着はホッカイドウ競馬から参戦したサントノーレ。道中は先着を許した馬たちの直後を追走、最内をロスなく立ち回った。2走前に鎌倉記念を勝利しており、川崎コースの経験を生かしたと言えるだろう。 ライタープロフィール 三木俊幸 編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
三木俊幸
