DeNA、日本一王手も〝外弁慶〟の怪 本拠地戦は34勝36敗1分けの負け越し 福岡に乗り込み打線が爆発した理由
「SMBC日本シリーズ2024」は10月31日、第5戦(みずほペイペイ)でDeNAが2試合連続2ケタ安打を浴びせ敵地で3連勝。戦前の下馬評を覆し26年ぶり日本一に王手をかけたが、まだ安心はできない。 【写真】DeNAの東に〝侮辱発言〟をしたソフトバンクの村上コーチ 7―0で完勝した三浦大輔監督(50)は「まだ終わっていませんから。いつも通り全力を出し切りたい」と浮かれる素振りを見せず。勝ってかぶとの緒を締めた。福岡に乗り込み打線が爆発した理由をチーム関係者は、今季敵地の交流戦で7勝1敗と勝ち越した例をあげ「指名打者制のある試合でどう打線を組めばいいか分かっている。投手継投も打順を考えずにどんどんつぎ込める戦い方ができた」と胸を張る。 本拠地に戻れば地元ファンの後押しを受け追い風となるはずだが、実は今季のDeNAはビジターの37勝32敗2分けに対し、本拠地では34勝36敗1分けと負け越し。今シリーズも2連敗と分が悪い。この件については、この日の試合後に首脳陣ミーティングの場でも議題にあがり、対策が練られたという。 コーチの1人は「ホームだと練習終了から試合開始まで2時間半ほど空くので間延びしてしまう。第1戦、2戦目で選手が力を発揮できず勝てなかった要因はそこが大きい」と分析。投手は大きく調整を変える予定はない一方、野手は練習や相手投手を対策するミーティング開始時間を遅らせて「集中力が続く工夫をする形を取る」と後ろ倒しを検討している。 ここまでは外弁慶シリーズとなり、すべてビジターチームが勝利。これは2000年の巨人VSダイエー(第1―5戦)、11年のソフトバンクVS中日(第1―6戦)以来。過去2度は本拠地スタートの巨人とソフトバンクが優勝しているが、なぜか負け越しているハマスタで、26年ぶりの日本一となる下克上を成し遂げることはできるか。 (山戸英州)