トヨタ「GRヤリス」のマイナーチェンジはフルモデルチェンジに等しい! 初期型ユーザーは買い替えのご準備を
進化型と呼ぶに相応しい見事な正常進化を遂げた
登場からおよそ3年半が経過したトヨタ「GRヤリス」がマイナーチェンジを行いました。これをGRでは進化型と呼んでいますが、その内容は多岐に渡り、フルモデルチェンジと言っていいレベルです。インプレッションも含めて紹介していくことにしましょう。 【画像】進化したGRヤリスをサーキットとグラベルでインプレッションを見る(全9枚) (初出:GR YARIS magazine Vol.02)
■進化のポイント1
【操作性にこだわったダッシュボードまわり】 進化のポイントひとつ目は、ダッシュボードまわりを刷新してまるで異なるクルマかのように変化したことだった。プロドライバーの意見を聞いて作り直したというそれは、操作パネルとディスプレイをドライバー側へ15度傾けてセット。パワーウインドウスイッチも手前へと迫り上がることで、フルハーネスを締めていても操作できるようになった。 【ドライビングポジションを見直して視界も広くなった】 さらに、ドライビングポジションを25mmも下げ、それに合わせたステアリングのチルト&テレスコピック作動領域を変更している。事実上のマイナーチェンジながらも、衝突試験をやり直したというのだから驚きだ。結果として実用車然としていたコクピットはレーシングライクな仕上がりへと変化した。座っているだけでも気分が高まる12.3インチのフルカラーTFTメーターの存在もありがたい。ルームミラーが上にずれて左前方がよく見えるようになったこともメリットだ。
■進化のポイント2
【MTに負けない反応を見せるGR-DATの登場】 ふたつ目の大きな変化はGAZOO Racing Direct Automatic Transmission(以下GR‐DAT)という新開発の8速ATを選択することも可能になったことだ。高応答リニアソレノイドや高耐熱湿式摩擦剤を採用したほか、ギヤ比のクロスレシオ化、ソフトウエアの改良により、世界トップレベルの変速スピードを実現している。
■進化のポイント3
【最高出力/最大トルクともに大きくアップ!】 3つ目のポイントはエンジン。現行の最高出力200kW(272ps)/6500rpm、最大トルク370Nm/3000~4600rpmから進化型は、最高出力224kW(304㎰)/6500rpm、最大トルク400Nm/3250~4600rpmへ。サーキットモードではアンチラグも作動させてレスポンスの向上を実施。スピードリミッターの解除も行うほか、クーリングファンの出力最大化も行ってくれる。 【ボディ剛性アップや4WDモードセレクトの変更も行なわれた】 さらに、ボディはフロントアッパーサポートを1点締結から3点締結へ。スポット打点は開口部などを中心に10%アップ。構造用接着剤もさらに投入している。その上でショックやスプリング、そしてフロントスタビライザーも変更。加えて4WDモードセレクトも変更があった。現行型はNORMALが60:40、SPORTが30:70、TRACKが50:50。進化型はNORMALが60:40、GRAVELが53:47、TRACKが60:40~30:70までの可変となる。
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