大躍進へ「JUMP!」 宮崎キャンプで見た本気度 J1アビスパ福岡
【アナザーショット!】 雲一つない青空の下、選手たちは朝から練習場でダッシュを繰り返していた。1月29日、サッカーJ1福岡の宮崎キャンプ2日目。両手を大きく振りかぶり、一気に地面を蹴り上げる。さらなる高みへ―。逆光で表情は見えないが、上位進出を狙う選手たちの覚悟や意気込みはファインダー越しからも伝わってきた。 ■佐藤凌我がベススタで夫人と寄り添い2ショット【写真】 同日は練習公開日だった。午後の練習でのことだ。チームの広報担当者が「ここからの練習はカメラの撮影をやめてください」と、報道陣や客席のファンに呼びかけた。映像取材も禁止されたグラウンドで約1時間、選手たちは張り詰めた空気の中でセットプレーの練習を続ける。その光景を見守りながら、長谷部茂利監督がキャンプ直前に語ったある言葉を思い出した。 「私たちのサッカーは戦術と戦略だから、全部見せちゃうと頭の良い他チームの分析班は気づいてしまう」。長谷部監督は非公開練習の意義をそう述べた。「アビスパはまだ王様の道にはいない。新しい攻撃のアイデアは2、3あるが、言いませんよ」。ルヴァン・カップで優勝をつかみながら、挑戦者として次のステージに進む「本気度」を垣間見た瞬間だった。 今季のリーグ戦が開幕し、クラブ最高位を更新する6位以上を目標に掲げる。今年のテーマは「JUMP!」。躍進のその先へ、カメラマンとしてチームのさらなる挑戦を追い続けたいと思う。(星野楽)
西日本新聞社