観光地の立ち入り禁止区域侵入500回超 北海道・美瑛町、システム導入半年で
美瑛町が、観光スポットの立ち入り禁止区域に侵入した人を自動検知して警告音声を流すシステムを導入してから今月末で半年がたつ。侵入が認められた回数は17日現在、すでに500回を超えており、町などは全体像の見えなかったルール違反の実態把握を進めている。 【動画】美瑛「青い池」ライトアップ
システムは、町が進める交通渋滞や農地侵入など観光公害(オーバーツーリズム)対策の一環。昨年12月1日から試験的に導入して動作確認し、4月1日から本格的に運用している。 侵入検知機能が付けられたカメラは、町内の観光スポット「クリスマスツリーの木」(美馬牛)と「青い池」(白金)の2カ所に計4台設置。カメラの画像上に設定された立ち入り禁止区域に人が写ると、「止まって。畑に入らないで」などと日本語、韓国語、中国語、英語で警告音声が流れる。 月別で検知回数が最多だったのが2月のクリスマスツリーの木で171回、次いで同所の3月118回だった。検知されると、町や町観光協会関係者に侵入状況が分かる画像が通知される。クリスマスツリーの木付近の農地で雪遊びする人や、凍った青い池の湖面を歩く人が確認されたという。 町観光協会によると、これまでクリスマスツリーの木では、樹木の近くまで立ち入る観光客が後を絶たなかったが、カメラ設置後は警告音声を受けすぐに引き返す人が増えたという。同協会担当者は「一定の成果があった」と話す。