川内原発1号機、7月4日に運転延長入りするが…県知事選でも論戦低調 専門家「中長期視点でエネルギー政策考える契機に」
原子力政策に詳しい明治大学の勝田忠広教授(55)=鹿児島市出身=は知事選後の4年間を、再エネをはじめ、頼る電源を中長期的視点で議論する重要な時期と指摘。「選挙を鹿児島の在り方を考えるスタートにしてほしい」と呼びかける。 ■県知事選立候補予定の3氏、見解は三様 鹿児島県知事選に立候補する無所属3人は、九州電力川内原発への考えをマニフェスト(政策綱領)や会見で示している。運転延長を前提にした安全確保、将来的に脱原発、県民の意思表示で今後を決める-。見解は三者三様だ。 続投を期す塩田康一氏(58)は運転延長を容認しており、「九電に安全性の確保や県への丁寧な説明を強く求める」と記す。初当選時に柱の一つだった「脱原発への対応」は消えた。 元自民県議の米丸麻希子氏(49)も運転延長を容認するが、将来的な脱原発をうたう。「今後25年をめどに段階的に停止し、再生可能エネルギーに置き換える計画を策定する」とする。
運転延長には反対の立場という樋之口里花氏(52)は「是非を問う県民投票を実施する」と明記。少なくとも実施までは、原発の運転を中止するよう九電に要請すると訴えている。
南日本新聞 | 鹿児島