8割が不十分、公立小中高のネットワーク速度 文科省が調査
文部科学省が全国の公立学校を対象に通信ネットワークの現状を調べたところ、同省が推奨する通信速度を満たしていない学校が8割に上ることがわかった。24日に同省が発表した。 【図表】デジタル教材、主要社は4倍に急増 来年配布の中学教科書 児童生徒に1人1台の情報端末を配布し、それを活用した学習を広げていく「GIGAスクール構想」では、各学校での通信環境の整備が課題の一つとなっている。 文科省は昨年11～12月、すべての公立小中高校約3万2千校と各教育委員会に、通信速度や通信契約の内容などを聞いた。また、一つの学校で、同時にすべての授業で多くの児童生徒が端末を1人1台使う場合に支障が出ない通信速度を、学校規模別で設定した。この推奨速度を満たしていたのは6503校（21.6%）だった。学校規模が大きくなるほど推奨速度を満たしていない学校が多い傾向がみられた。 文科省は、推奨速度を満たしていなくても授業で端末がまったく活用できなくなるわけではないとしつつ、今後、教委などに、ネットワーク診断による不具合の特定や通信契約の見直しなどで通信環境の改善を進めるよう求めていくという。（山本知佳）
朝日新聞社
