世界“冬の都市”が冬資源の活用法を発表 札幌市で開催「市長会議」(下)
■鶏西(中国)
「冬の資源を財産に変える」 発表は于金才(ウ・キンサイ)副市長。鶏西は人口180万人、総合的な工業都市。鉱物が豊かで自然環境にも恵まれ、発展のための重要拠点になっている。冬の資源をどのように科学的に活用するかが、私たちの未来に直接関わる。雪と氷は観光資源になる。強烈な視覚的印象、心が洗われる作用があるのではないか。また天然の冷蔵庫にもなるので、自然の資源として活用できる。雪と氷との共存により、バラエティに富んだ文化を作り上げた。多様化した冬の観光……釣り、スキー、ラリーなど多くの観光客を惹きつけ、ニーズにも対応できる。また冬でもビニールハウスを活用することで、野菜不足を解消している。ロシアへの輸出を行うまでになった。雪と氷は、人々を幸せにしてくれる可能性を秘めていると考え、恒久的に使用していきたい。
■麒蹄(韓国)
「エネルギー安全生活(LIFE)特区、麒蹄 水、風、太陽そして人と共に」 発表はチェ・ムンスン群主。持続可能なエネルギーを構築するために、冬以外で水・風・太陽を活用している。エネルギー面で自立できる街を目指して、麒蹄群が持つ自然エネルギーを積極的に活用、エネルギー安全生活(LIFE)特区としてさまざまな事業を進めている。新エネルギーの開発、エネルギーの再利用、省エネを進め、麒蹄のエネルギーをすべて自立できるような住民参加型の計画を立てた。これは韓国では初の試みで、企業・住民が主導で自治体はサポートに回る。2045年までにエネルギーの自立度100%を達成する予定。 このように、ほかの参加都市にも活用できそうな事例も多数発表され、参加者は資料に目を通し頷きながら、聞いていました。街の魅力を伝えるプロモーションビデオを制作している都市もあり、札幌市民の私も大変刺激を受ける発表でした。 ちなみにこの会議は市民の傍聴も可能で、多くの市民が会議場を訪れていました。 (ライター・橋場了吾)