メキシコ、エクアドルと断交 大使館に警察突入
Alexandra Valencia Brendan O'Boyle [キト/メキシコ市 5日 ロイター] - エクアドルの警察は5日夜、首都キトのメキシコ大使館に強行突入し、大使館に滞在していたグラス元副大統領を逮捕した。これを受け、メキシコはエクアドルとの外交関係を停止した。 グラス氏は汚職罪で2度の有罪判決を受け、昨年12月から政治亡命を求めてメキシコ大使館に滞在していた。メキシコ政府は5日、同氏の亡命を認めた。 グラス氏の国際弁護士は、米州人権委員会、米州人権裁判所、国連安全保障理事会・総会に米州レベルでの協力を要請していると述べた。 エクアドル政府はメキシコがグラス氏を大使館に滞在させ亡命を承認したのは違法だと主張。 メキシコのロペスオブラドール大統領は、グラス氏の逮捕は「権威主義的」な行為であり、国際法に違反し、メキシコの主権を侵害しているとし、バルセナ外相に対し外交関係を停止するよう指示した。 グラス氏は政府の契約発注の見返りに建設会社から賄賂を受け取ったとして2017年に禁錮6年の有罪判決を受けた。同氏は判決には政治的な意図があると主張していた。