29日夜、およそ13年半ぶりに原子炉が起動した東北電力女川原子力発電所2号機は30日未明、核分裂反応が安定して継続する「臨界」に達しました。これまでにトラブルは起きていません。 【写真を見る】村井知事が東北電力社長へ「安定的なベースロード電源として役割を果たしてほしいと話をした」女川原発2号機が『臨界』に　宮城 女川原発2号機の中央制御室では29日午後7時、所員が、制御棒を引き抜くスイッチを操作しました。 大友惇之介記者: 「たった今、原子炉が起動しました。先ほどスイッチが切り替えられ13年半ぶりの再稼働となります」 原子炉の起動は、震災が起きた2011年3月以来およそ13年半ぶりです。重大事故を起こした東京電力福島第一原発と同じ「沸騰水型」の原発が再稼働するのは初めてです。30日午前0時12分に核分裂反応が安定して継続する「臨界」に達し、今後、蒸気でタービンを回す発電が可能となります。これまでにトラブルは発生していないということです。 村井知事は30日、取材に応じ安全を最優先に対応してほしいと述べました。 村井知事: 「（東北電力・樋口）社長から直接、私に電話があった。不安に思っている県民もいるので安全をとにかく最優先にした上で、安定的なベースロード電源として役割を果たしてほしいと話をした」 また、重大事故が起きた際の避難道路になる県道の整備については「優先順位を高く位置づけ計画的に進めていきたい」と述べました。 東北電力は11月7日にも発電を再開し、12月頃に営業運転を始める予定です。