ソン・ガンホもほれた…ピョン・ヨハンの圧巻演説シーンに「胸熱!」の声<サムシクおじさん>
世界を沸かせた映画「パラサイト 半地下の家族」(2020年)の主演俳優ソン・ガンホの“ドラマデビュー作”としても話題を呼んでいるドラマ「サムシクおじさん」の初回から5話までが5月15日に一挙配信された。ガンホの重厚な演技に加え、ドラマ・映画で活躍する俳優ピョン・ヨハンとの演技合戦も序盤から見ごたえ十分。中でも圧巻は、第1話で登場したキム・サン(ヨハン)による堂々たる演説シーン。ヨハンの熱量高い演技が“サムシクおじさん”ことパク・ドゥチル(ガンホ)だけでなく視聴者の心もがっちりつかんだ。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】カッコいい…!Yシャツを腕まくりするピョン・ヨハン“キム・サン” ■「誰もが1日3食食べられる豊かな国を」 「サムシクおじさん」は、1960年代の激動の韓国を舞台に、“サムシクおじさん”と呼ばれる謎の政治フィクサー、パク・ドゥチルと、自国の運命を何とか好転させようと奔走する野心あふれる青年キム・サンがタッグを組み、「誰もが毎日3食(サムシク)食べられる豊かな国を作りたい」という野望に向かって奮闘する骨太のヒューマンドラマ。 今回配信開始となった5話までで、サムシクおじさんが夢見る“豊かな国”への思いや、その前に立ちはだかる政治家たちの思惑、そして、サムシクおじさんとキム・サンの出会いが一気に描かれた。 ■きっかけは“ピザ”…サムシクおじさんとキム・サン、出会う 戦後の苦境にあえぐ韓国全体を、誰もが1日3食食べられる豊かな国に変えたいという野心を持ったサムシクおじさん。自身の利益ばかりを考える経済人たちに「“ピザ”って知ってるか?アメリカ人は毎日のように食べてる。しかも、食べ残すんだ。工業団地を完成させて、俺たちも食べ残してやろう」と熱い夢を語っていた。 そんなある日、サムシクおじさんは、アメリカで経済学を学んだという青年の演説を偶然聞く。最後まで聞かずに席を立とうとしたサムシクおじさんだったが、青年が聴衆に語り掛けた言葉で動きが止まった。 ■「ピザをご存じの方は?」 韓国国内にピザを知る人などほとんどいないこの時代、アメリカ留学したその青年にとっても、ピザは豊かさの象徴だった。「皆さん。私が求めるのは銃や刀ではなく、経済です。誰もが1日三食、腹いっぱい食べられる国を」「若く豊かな労働力を武器に、この国は工業国になるのです!」 目を輝かせ、力強く語るその青年キム・サンの一言一句にくぎ付けになったサムシクおじさん。語られる未来像は、サムシクおじさんが追い求めてきた理想そのもの。実現のためには、この青年が必要だ――。サムシクおじさんの壮大な野望が一気に現実味を帯びた瞬間だった。 サムシクおじさんとキム・サンの出会いを描いたこのシーンが、第1話のクライマックス。同日5月15日に主演映画「彼女が死んだ」が韓国で封切となるなど売れっ子俳優のヨハンが、理想に燃える青年サンの情熱を生き生きと表現。そしてガンホが、サンの情熱あふれる姿に心をつかまれるサムシクおじさんをドラマチックに演じた。 ■ピョン・ヨハン“キム・サン”の情熱が視聴者のハートつかむ 実力派2人の演技は、日本の視聴者の心もがっちりとつかんだ。ドラマを視聴したファンからは「ソン・ガンホは言わずもがなだけど、ピョン・ヨハンの演説が胸熱だった!」「ピョン・ヨハンさんの熱さもありながら淡々とした表情に引き込まれた」「ピョン・ヨハンがとにかくカッコいい」「映画みたいな重厚なドラマ!実力者同士の熱い演技から目が離せなかった」といった声が続出。韓国の内政を描いてはいるが、海外視聴者を意識してかスト―リーは分かりやすく整理されている。そして何より、胸にたぎる野心に向かって全力を尽くす人間のカッコよさは万国共通だ。 同じ野心を持ち、運命的に出会ったサムシクおじさんとサンの出会いが印象深く描かれた「サムシクおじさん」第1週。ガンホ自身もインタビューで「たくさんの感動をもらった現場でした。特に、ピョン・ヨハンさんに」と語るなど、ヨハン演じるサンに心をつかまれた様子だ。 さまざまな障壁を乗り越え、共に歩むことを決めた2人だが、時折挟まる数年後の場面では、サムシクおじさんが目隠しされ連行される姿や、サンが事情聴取される場面も…。2人のタッグはこのまますんなりと明るい未来につながっていくわけではないようだ。 「サムシクおじさん」(全16話/毎週水曜日2話ずつ、最終週3話配信)、続く第6、7話は5月22日(水)に配信される。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部