高校からホッケー始めた18歳がU18女子日本代表に! 岐阜各務野高・浅野華菜、目指すは高校2冠
中学時代はバレーボール部
岐阜各務野高の女子ホッケー部に、初心者からU18女子ホッケー日本代表に選出された逸材がいる。守備の要としてチームをけん引し、今夏の高校総体で準優勝、10月の国民スポーツ大会(国スポ)で2年ぶり32度目の優勝に貢献した主将の浅野華菜(18)。12月21日開幕の全国高校選抜大会(選抜)では、高校生活の集大成を出し切って2冠目を狙う。 この秋、日本一になる喜びを味わった。国体から名称を変えて佐賀県で行われた国スポで優勝。全4試合で無失点と堅守が光った。その中で守備の最終ラインで体を張り、試合全体の司令塔も務めるスイーパー(SW)として活躍した。 「DFもGKも3年生中心なので、相手の下級生FWに気持ちで負けていなかった」と鉄壁の守備陣を誇った。 高校ホッケー界は総体、国スポ、選抜を三大大会とし、3冠を目指す。今夏の総体は決勝で0―0の引き分けとなり、シュートの決定数で勝敗を決めるシュートアウト(SO)戦で丹生高(福井)に敗れて準優勝。悔しさを原動力に残りの2冠を死に物狂いで取りに行った中で、まずは1冠を獲得した。 今夏U18に初選出された世代を代表するディフェンダーは、高校からホッケーを始めた。地元の岐阜県各務原市は競技がさかんな地域だが、小学3年で始めたバレーボールを中学時代まで続けた。ホッケーとの出会いは中学3年の夏。高校見学の際にグラウンドで競技を体験し、初心者歓迎で日本一を目指せる強豪ホッケー部にあこがれて入学を決めた。 長尾美和監督は「素直で吸収力がある」と成長を見守り続け、2年冬の新チームでは主将に指名。「国スポの前に浅野が『勝ちたい』と涙ながらに訴えた。そのキャプテンシーがあってこその優勝」と人間性も含めて信頼を寄せる。 大学でもホッケーを続け、今度はU21の代表入りを目指す。そして、トップ選手として活躍した後、最終的に指導者として恩を返していく夢を描く。浅野は「将来は教える道に進みたい。それまでに実業団に入れるなら、できるところまでプレーしたい」 高校の仲間とプレーするのは、選抜が最後の大会。優勝した国スポには総体で惜敗した丹生高が出場していなかった。「チャレンジャーとしてがむしゃらに走り勝つプレーをして、最後は丹生に勝って絶対に優勝したい」。高校の集大成を出し切り、次の道に向かう。 ▼浅野華菜(あさの・はな) 2006年4月10日生まれ、岐阜県各務原市出身の18歳。165センチ、55キロ。中学時代はバレーボール部で、岐阜各務野高でホッケーを始めた。DFの中で要となるスイーパーを務め、今夏の高校総体準優勝、今秋の国民スポーツ大会で優勝に貢献。今夏にU18日本代表に初選出。
中日スポーツ