大坂なおみ“巨大リボン”だけじゃない? 女子選手ド派手テニス・ファッションの変遷をたどる…韓国では「BTSも大好き」で空前のテニスブーム
テニスのツアーは秋のアジアシリーズの真っ只中。かつてアジアのテニス市場の中心は日本だったが、今や中国に取って代わられ、ツアー及び下部大会の数も規模も中国が群を抜いている。女子にはパリ五輪で金メダルを獲得した世界ランキング7位のジェン・チンウェンがいて、近年目覚ましい躍進を見せる男子は、トップ100に日本を上回る3人が名を連ねる。 【写真】「でっかいリボンついてますけど!?」大坂なおみの度肝を抜かれるウェア、BTS・JINのテニス姿から、セリーナ・ウィリアムズの奇抜なウェア、テニス黎明期の名手まで見る そんな中国でのテニス人気は理解できるが、なぜか今、男女ともトップ100に一人もおらず、ツアー大会も女子1大会のみという韓国が、空前のテニスブームだという。
BTSのJINもテニス大好き
流行を引っ張っているのは20代、30代の若者、特に女性で、彼女たちを惹きつけたのは“テニス・ファッション”だそうだ。テニス好きな有名芸能人の影響など、流行の背景にはいくつもの要素があるが、美意識の高い若い女性たちがテニスを始め、密にならないスポーツでもあるから、健康維持とストレス発散のためコロナ禍で広まった。毎回オシャレにキメて写真を撮り、それをSNSにアップする。日本にもかつて、胸に抱えるラケットが街歩きのファッション・アイテムという時代があった――。 テニス用品の販売量が急増している韓国をターゲットに、スポーツブランドのみならずアパレルブランドもテニス・コレクションの強化に乗り出してきた。日本では一般のテニスコートから若い女性が消えたと言われるが、テニス・ファッションにはまだこうして世界中に新しい市場を開拓する力がある。 ユニフォームを着る必要のない個人スポーツであり、敵と接触せず、泥まみれになることもなく、寝転がったり滑り込んだり足を高く上げたりといった動きがほとんどないテニスは、フェミニンなファッションとも相性がいい。 そもそも、なぜテニスではよりスポーティーなショートパンツではなくミニスカートが主流なのか。それは、始まりが“ドレス”だったことと大いに関係があるだろう。19世紀の終わり、イギリスの中流階級の間で親しまれたローンテニスは、ホームパーティーやダンスパーティーのように、社交の場、若い男女の出会いの場、親交を深めるツールとして人気を博した。テニスパーティーだから、男女ともに盛装だったのだ。 男性はまだいい。しかし当時の女性の盛装で、まともにテニスができたとは思えない。コルセットでウェストを極端に締め上げ、ヒップラインを強調するためにバッスルと呼ばれる硬い筒状のものを腰に着け、その上に何枚ものチュールを重ねて地面に擦るほどの丈のドレスの量感をさらに出していた。それが、当時最先端のおしゃれだった。
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