東京・新橋のガス爆発、現場ビル上階で工事の業者らを書類送検へ 警視庁
東京・新橋のビルで昨年7月、4人が重軽傷を負ったガス爆発事故で、警視庁捜査1課は、業務上過失致傷と業務上失火の疑いで、ビルの管理会社に勤める30代の現場監督と60代の配管業者の男性2人を17日にも書類送検する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。 事故は昨年7月3日午後3時15分ごろ、東京都港区新橋のビルで発生。2階の飲食店喫煙所で、50代の男性店長がたばこを吸うためにライターの火を付けたところ、漏れていた都市ガスに引火して爆発した。この事故では店長と店員、ビルの前を歩いていた通行人の男女計4人が重軽傷。現場は雑居ビルが集まる繁華街の一角で道路上にはガラスの破片などが散乱した。 捜査関係者によると、ビル3階の床下にはガス管の蓋が3カ所あり、このうち喫煙所の上部にある1カ所の蓋の土台にある接続部が外れてガスが漏れていたという。 3階は歯科医院跡で、新たなテナントの入居に備えて同年6月下旬から内装工事が行われていた。事故当日も午前9時~午後1時半ごろに配管業者が作業。配管業者は警視庁の任意聴取に対し、「床をきれいにする作業をしていた際、蓋が邪魔だった。手で外そうとしたが外れず、パイプレンチを使っても空回りしただけだったのでそのままにした。ガスが通っているとは思っていなかった」と説明したという。 捜査1課は現場監督と配管業者の2人が現場の配管図などを確認していなかったことや、ガス会社に連絡するなどの措置を講じなかったことから爆発が起きたと判断した。