BTS、7人全員兵役へ ARMYを魅了してきた寄り添う姿勢と世界的スターの素顔
12月12日、BTSのJIMIN、JUNGK OOKが入隊を果たした。これでBTSメンバー全員が兵役に就いたことになる。寂しい気持ちが募る中、このタイミングにおいてもBTSは7人らしい魅力でARMY(ファン)を魅了してやまない。 【画像】入隊を見守るBTS 12月11日に入隊したRM、Vを見送るために、翌日に入隊を控えていたJIMIN、JUNG KOOK、そしてすでに兵役に就いているJIN、SUGA、J-HOPEが駆けつけた。7人で腕を組んで一列に並んだり、見慣れない坊主頭を撫でたり、言葉にならない思いをこらえながら抱きしめる姿に、改めて彼らの絆を感じずにはいられない。 そして、12月11日の夜にはJIMINとJUNG KOOKがそれぞれファンコミュニティプラットフォーム・Weverseでライブ配信を実施。ARMYに向けて入隊前の最後の挨拶をした。JIMINは「行かなくてはいけないから行くんです」なんて率直な言葉で心境を語る場面もありつつ、「永遠に会えなくなるわけじゃないから」とARMYを励ますように語りかける。そしてJUNG KOOKも「やはり前日になると気持ちがそわそわしてきました」と言いながらも、ラストは「もっと頼もしくなって戻ってきます」と“黄金マンネ”(末っ子)らしく締めくくった。 この7人の絆があったから、そしてこのファンへの寄り添いがあったからこそ、BTSはこれほど世界的に愛されるスターになった。7人での活動がしばらくお預けになる兵役に向かう姿からも、そんな確信を得ることができるのは、BTSならではといえるのではないか。それは、きっと彼らの素の姿を、細かく記録し、ARMYに届けられてきたからに違いない。
舞台裏では驚くほど素朴な青年の表情を見せてきたBTS
ステージ上のパフォーマンスと同じくらい、ARMYを魅了するのがBTSの舞台裏の姿だ。これまでもWeverseでのライブ配信や、YouTubeチャンネル『BANGTANTV』のビハインド映像、そしてリアルバラエティ番組『Run BTS!』シリーズなど、あらゆる角度から彼らの素が届けられてきた。だが、実はまだまだ公開されていない秘蔵映像があるというから驚きだ。それが12月20日よりDisney+(ディズニープラス)で独占配信される『BTS Monuments: Beyond The Star』だという。毎週水曜に2話ごと配信され、全8話のドキュメンタリーシリーズ。活動初期のトレーニング映像から、当時のインタビュー映像も初公開されるそうだ。 12月8日には配信に先駆けて、BTSのYouTubeチャンネルにてスペシャルトレーラー映像が公開されたが、その映像を見るだけで彼らが経験した夢のような10年間を振り返ることができた。まだ何者でもなかった7人が、韓国内の音楽賞を獲得し、世界へと羽ばたいていく。徐々にライブ会場が広くなり、その人気が拡大していくのを肌で感じることができる。 気づけば国連でスピーチをし、10万人超の観客を前にパフォーマンスを披露し、夢にまでみたビルボード1位に輝き……。それぞれの出来事のビハインド映像をYouTubeなどでも見届けてきたはずだった。だが、こうしてひとつの作品として振り返ると、その目まぐるしさにクラクラする。無論、その渦中にいた本人たちはなおさらだろう。 同時に、表舞台からは想像できないほどの苦悩もあったはずだ。影響力が大きくなるほどに、自分たちを超えていくプレッシャーもあったに違いない。そんな中で訪れた世界的パンデミックでは、思うように活動ができなくなり、モチベーションを保つのが難しかったとオンラインライブのMCで吐露していたこともあった。そんな当時の孤独感や今だからこそ語れるエピソードや本心も収められているという。 音楽が好き、歌うことが好き、踊ることが好き……そうして無我夢中に駆け抜けてきた10年後、まさかこんな世界が広がっているとは本人たちも思っていなかったことだろう。VIPとして扱われることにも新鮮な驚きを見せ、そのファンダムの規模が桁違いに増えても変わらずに愛と感謝を伝え続ける。大きな会場でコンサートを終えた夜に、ライブ配信を行なったメンバーが庶民的なインスタント麺を美味しそうにすする場面に驚かされたこともあった。 スーパースターとして輝きを増していく一方で、舞台裏のカメラの前では驚くほど素朴な青年の表情を見せてきた7人。圧倒的なカリスマ性と相変わらずの親近感、その2つの顔があってこそBTSなのだ。この10年で変わっていったものと、決して変わらなかったことが、このドキュメンタリーシリーズを通じて再確認できるに違いない。そして「もっと頼もしくなって戻ってくる」、その言葉を信じ、2025年に再び7人が揃う日を待ちたいと思う。
佐藤結衣