韓国、来年の政策金融に過去最大248兆ウォン供給
KDB産業銀行など4つの政策金融機関が来年に247兆5000億ウォン(約26兆8063億円)の政策金融を供給する。過去最大規模だ。人工知能(AI)や半導体など未来の収益源に向けた5大重点分野には今年より20兆ウォン多い136兆ウォンを投じる。金融委員会は24日に開かれた政策金融支援協議会でこうした内容の来年度政策金融供給案を確定したと明らかにした。 産業銀行をはじめIBK中小企業銀行、信用保証基金、技術保証基金の4つの政策金融機関は来年に今年より7兆ウォン多い247兆5000億ウォン相当の政策金融を供給する。関係官庁が共同で選定した5大重点戦略分野には今年より20兆ウォン多い136兆ウォンを供給する。 5大重点戦略分野別にみると、半導体の8兆4000億ウォンを含めバイオ・AIなど先端戦略事業育成に37兆2000億ウォンを投じる。ナノ・水素・太陽電池・水産業など未来有望産業支援に21兆5000億ウォン、石油化学など既存産業の事業再編と産業構造高度化に31兆ウォンをそれぞれ投じる。これだけではない。来年には2%台の国債水準の超低利で提供される半導体分野低利設備投資貸付4兆2500億ウォンが本格稼動する。 これは韓国の未来・先端産業の競争力を引き上げて、石油化学などの沈滞産業を再生するために国が出て政策金融を大規模に供給するものとみられる。ここに来年に米国と中国の経済成長率鈍化と地政学的緊張など不確実性が大きくなっている点も考慮した。韓国政府はこれとともに成長潜在力の高いベンチャー・中小企業育成に向け16兆7000億ウォンを、対外環境悪化にともなう機械・電気産業など企業経営問題の解消には29兆7000億ウォンを供給する。