再エネ出力制御、53発電所で日数不足 中国電力ネットワーク 最大36日
中国電力ネットワーク(中電NW、広島市中区)は12日、太陽光などの再生可能エネルギー事業者に一時的な発電停止を求める出力制御で、中国地方47社の53発電所で制御の日数が本来より少なかったと発表した。各発電所の情報をシステムに登録する際のミスが原因という。最大で36日少ない発電所があった。 出力制御は発電量が需要を上回りそうな場合、大規模な停電を防ぐために実施する。中電NWが出力制御を始めた2022年4月からの実施状況を、今年9月以降に自主点検して判明した。53発電所の出力は計約3千キロワット。中電NWは「再エネ全体の中では規模が小さく、需給調整に影響は出なかった」と説明する。本来より多く制御した発電所はなかったという。 今後、公平性の観点から、制御の日数が少なかった発電所に対して回数を増やす方針だ。 また47社とは別に、発電所が遠隔操作で制御できるオンラインに切り替わった際、手動の操作が必要なオフラインのまま登録していたミスも29社分あった。出力制御では、オンラインの発電所がオフラインの代わりに発電を止め、中電NWから調整金を受け取る運用がある。中電NWは29社に対し、調整金の額を算定して返金などの手続きをする。 中電NWは10月にも、管内の太陽光発電所5カ所について、出力制御の必要がないのにオンラインで発電を止めるミスをしている。「ご迷惑をおかけした事業者におわびし、再発防止に努める」としている。
中国新聞社