おととし仙台市青葉区のアパートで知人の男性を殺害し、遺体を切断して遺棄した罪などに問われた男に対し、仙台地方裁判所は懲役２５年の実刑判決を言い渡しました。 判決を受けたのは、住所不定・無職の前田広樹被告（３２）です。判決などによりますと、前田被告は交際相手の山口優被告と共謀し、おととし１１月、知人の佐藤大貴さん（当時２２）の首をタオルのようなもので絞めて殺害。チェーンソーを使って遺体を切断し、キャリーケースに入れて若林区荒浜の土の中に遺棄した殺人や死体損壊などの罪に問われていました。 前田被告はこれまでの裁判で殺人などについては認める一方、大便を食べるよう強要した罪については、「アパートに寝泊りしていた佐藤さんを出ていかせるための条件提案だった」として成立しないと主張していました。 ７日に開かれた判決公判で須田雄一裁判長は「被害者は虐待されて前田被告を怖がっていた」として強要罪の成立を認めました。殺人については「怒りの感情から暴力を振るい始め殺害に至っていて経緯に酌むべき余地は全くない」と指摘。先に首を絞め始めた山口被告の行為がきっかけとなった事情を考慮しても「相当重い部類に属する」として、懲役２７年の求刑に対して懲役２５年の実刑判決を言い渡しました。