「素晴らしい景観の棚田、再生を応援したい」 30年近く交流する能登の「白米千枚田」に長野県の棚田がコメの売り上げ寄付
能登半島地震で被災した石川県輪島市の棚田「白米千枚田(しろよねせんまいだ)」を支援しようと、上田市の「稲倉の棚田保全委員会」が17日、市内のアリオ上田で稲倉の棚田のコメを販売した。棚田保全の先進地の白米千枚田を視察するなど、30年近く前から交流があるという同委員会。売り上げの全額を現地の維持管理団体「白米千枚田愛耕会」へ寄付する。 【写真】能登の「白米千枚田」を応援する「稲倉の棚田」の稲刈り
升による量り売りで、1合200円。昨年秋に収穫した計約70キロを用意した。会員や会員の子どもら約10人が買い物客に「稲倉の棚田のお米を買って被災地に寄付しませんか」と呼びかけた。家族3人で訪れ、買い求めた小諸市美南ガ丘小学校4年の橋詰蒼璃(あいり)さん(10)は「(現地は)雪で寒いと思うけど、募金で早く元の生活に戻るといいな」と願った。
能登半島地震で「白米千枚田」には大きな亀裂が幾筋も入り、農業用水施設も破損した。同委員会は震災前の昨年11月ごろ、2025年の年始にも白米千枚田を視察する計画を立てていたという。委員長の久保田良和さん(74)は「素晴らしい景観を保ってきた場所。今は大変な状況だと思うが、なんとか再生できるよう応援したい」と話していた。