薬物陽性のベン、不正行為の疑い晴れる ボクシング
【AFP=時事】英国反ドーピング委員会(NADP)は6日、プロボクサーのコナー・ベン(Conor Benn、英国)が2022年に2度にわたって薬物検査で不合格となったことについて、不正行為はなかったと発表した。これを受けてベンは、英国での競技を再開したいと述べている。 【特集】写真で振り返る海外ボクサーのビフォーアフター ベンは、男性のテストステロン値を高める不妊治療薬のクロミフェン(clomiphene)の検査で2度陽性反応を示していた。これを受けて2022年10月8日に予定されていたベンとクリス・ユーバンク・ジュニア(Chris Eubank Jr、英国)の一戦は中止となっていた。 ベンは、英国ボクシング管理委員会(BBBofC)からライセンスを剥奪された後、2023年7月にNADPから暫定的に資格停止処分を解除されていたが、BBBofCと英国反ドーピング機関(UKAD)の上訴が認められ、再び資格停止となっていた。 しかし、NADPはUKADがドーピング違反を立証したことは「十分に納得できない」として、資格停止の決定を覆した。 ベンは「反ドーピング委員会がきょうようやく私の不正行為を無実としてくれたことに感謝する。この24か月間は間違いなく人生で最も厳しい戦いだった。ボクシングに情熱を注ぎ、クリーンなスポーツを提唱する者として、無実が認められた今、自分がなぜこれまでずっと無実を主張してきたのか理解してもらえることを願っている」と述べた。 UKADは、さらなる控訴を行うかどうかの決定を下す前にNADPの判断を「慎重に検討する」と述べた。 1990年代には、英国ボクシング界きってのライバル関係とされている両選手の父親が2度対戦しており、中止となったファイトは両家にとって3度目の対戦となっていた。【翻訳編集】 AFPBB News