就活の不採用通知を「エール」へ。岡山大発スタートアップの挑戦:久保駿貴
8月23日発売のForbesJAPAN10月号では、次世代を担う「30才未満の30人」を選出する「30 UNDER 30」を発表した。本記事では、30人の受賞者のなかから、ABABA代表取締役社長の久保駿貴を紹介する。 FORBES JAPAN 30 UNDER 30 2024 「世界を変える30歳未満」30人 「今後のご活躍をお祈り申し上げます」。就職活動において、このような“お祈り”で締めくくられる「お祈りメール」(不採用通知)を受け取り、不快な気分になる就活生は多い。それだけでなく、時に「不採用」は就活生の心に重くのしかかり、リーマン・ショック後から急増する就活うつや就活自殺にもつながっている。 こうした不採用通知を「お祈り“エール”」に変えることはできないか──。2020年、岡山大学の4年生だった久保駿貴は、「ABABA」を起業した。 同社が提供するのは、最終面接で落ちた経験が別の類似企業からのスカウトに変わる新卒向けの就活サービス。企業にとっても、新卒採用の後半戦で優秀な母集団を効率よく形成できるメリットがある。 20年のローンチ後、導入企業は月120社ペースで増え、24年7月時点で1500社を達成。SNS戦略が奏功して就活生の約半数から認知を獲得し、今年度の就活生の登録者数は3万7000人を超えた。 同社は24年3月にシリーズAの資金調達を終え、累計6億円近くを調達。これまでのラウンドでは瀬戸内・中四国特化型のVC「Setouchi Startups」からの投資や中国銀行からの融資を受けるなど、創業地・岡山からの大きな期待も背負う。「岡山大から学生ベンチャーが出るのは15年ぶりなんです。後輩たちに、地方からでも成功できるという道を示したい」と鋭く未来を見つめる。 くぼ・しゅんき◎1997年、兵庫県生まれ。岡山大学理学部卒業。大学で2社を創業・クローズ後、2020年に中井達也とともにABABAを創業。きっかけは、最終面接に落ちて「あばばばば」と落ち込んだ親友の姿を見たことから。 シャツ63800円、セーター42900円、Tシャツ26400円、パンツ63800円/以上すべてアスペジ(トヨダトレーディング プレスルームTel:03-5350-5567)
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