柳葉敏郎「室井家の息子になった…」、子役の“室井モノマネ”に関心 大ヒット御礼舞台挨拶開催<室井慎次 生き続ける者>
「踊る」シリーズ最新作「室井慎次 敗れざる者」が10月11日より、「室井慎次 生き続ける者」が10月15日より全国公開となった。この度、長年、室井を支えたファンへ直接感謝を伝えるべく11月16日に名古屋、17日大阪にて大ヒット御礼舞台挨拶が開催され、主演の柳葉敏郎や福本莉子、監督の本広克行らが登壇した。 【写真】にこにこの笑顔を見せる柳葉敏郎、優しい表情にほっこり ■名古屋にて舞台挨拶が開催 16日に行われた名古屋・ミッドランドスクエアシネマでの舞台挨拶には、主演の柳葉、監督の本広、プロデューサーの亀山千広、そして愛知在住のリク役・前山くうが・前山こうがが登壇。 柳葉は「自分では27年間付き合った男ですので、皆さんにその気持ちが伝わってくれればと思います」と挨拶。「実は先週先行上映で、ここミッドランドスクエアシネマで2回観ました。同じ場所で皆さんと会うことができて本当に嬉しい気持ちでいっぱいです」と前山くうがが挨拶すると、こうがは「僕たちの地元で柳葉さん、本広監督、亀山プロデューサーと一緒に舞台挨拶ができて、すっごく嬉しいです」と挨拶。劇場内からは「かわいい~!」の声が溢れ、思わず“父親”である柳葉も「いい子に育ったな~」と目を細めて二人を見つめた。 ■柳葉と室井の重なるところは「自分勝手なところ」 次に「柳葉と室井が重なるところはどこか?」と問われた柳葉は「よくいうと信念を持っている、悪く言うと自分勝手なところでしょうか。室井は自分の思っていることに向かってひたすら突っ走っていく。ただ、そこには彼なりの正義がある。本作は今までの室井の環境が変わったとしても自分のゴールに向かって歩んでいる。そういった点が自分と重なる部分では」と分析。 亀山は「柳葉敏郎の信念と室井慎次の信念は重なっていると思います。だから柳葉敏郎が面倒くさいんだと思います、室井慎次を演じてくれと言っても断られ、1年以上かかりました。絶対自分が納得しないとやらない。もう少し室井は融通が利く人だと思うんですけど(笑)」と本作出演に至るまでの経緯を含め、柳葉と室井の重なる点を語った。 ■前山兄弟の“室井モノマネ”に柳葉も感心 くうが・こうがが劇中アドリブで演じた「室井のモノマネ」を披露すると、柳葉からは「室井家の息子になった」との言葉が。その後、ティーチインを実施。柳葉自身がマイクを持って客席に走り、ファンにマイクを渡し質問を受けるという斬新なティーチインを行い、劇場内からは「キャー!」と歓声があがった。 最後に柳葉から「室井慎次という男と付き合って27年。自分にとってはかけがえのない存在で、今思うとこの仕事を断らなくてよかったなと思っています。先行上映で、娘が観てくれました。電話があり、電話先の娘はものすごく嗚咽をしていたので、何があったのかと心配していたら、『お父さん、演じてくれてありがとう』という言葉をもらいました。亀山さん、本広監督、ありがとう。室井に教えてもらったことをこれからの糧にしていきます。室井という男の生きざまで感じた何かを皆さんの環境の中で活かして、時々室井を思い出していただければと思っています」と熱い想いを述べ、名古屋での舞台挨拶は終了となった。 ■柳葉、室井を演じた27年への想いを語る 17日は大阪での舞台挨拶を実施。この日は、柳葉、本広、亀山、そして大阪出身の福本が登壇。柳葉は「そうです、わたしが柳葉敏郎です」とユーモアたっぷりに挨拶。福本が「大阪、ただいま~」と挨拶すると、劇場内からは「おかえりなさい」とお客様から温かい拍手が起こり、「地元大阪で、そしてよく来ていたTOHOシネマズで、皆さんと舞台挨拶ができて、とても嬉しく思います」と笑顔で挨拶した。 27年室井を演じてきた柳葉へ今の心境を聞かれると「感謝しかないです。亀山プロデューサーと何度か会う中で、出演する覚悟を決めましたが、なぜあの時断ろうと思ったのかな、と今反省しています。27年間付き合ってきた大親友をこういう形で締めくくることができて、幸せです」との言葉が。 また、本広は「僕も断っていました(笑)。でも今となっては僕もやってよかったです。こういったエンターテインメントがあるんだなと思いました」と心境を述べ、亀山は「脚本の君塚さんから室井を解放させてあげたい、と連絡をもらい、すぐに会いに行って君塚さんの想いを確認しました。しかし、柳葉さんからは、なぜ今室井をやるんだ、コメディ好きな本広監督からは、コメディがない脚本は撮りたくないと逃げられ、説得するのに1年以上かかりました」と製作の経緯を語った。 ■ファンからの質問に涙ぐむ場面も また福本には、本作出演が決まった時の感想を聞かれ、「びっくりしました!私が生まれる前からずっと室井さんでいらっしゃって。こんな大プロジェクトに参加できるとは思っていなかったので、嬉しかったですが、役名を聞いた時に、『えっ!』と思いました」と、本作の印象的なキャラクター・日向真奈美の娘を演じることの戸惑い、プレッシャーについて語った。 その後、ティーチインを行い、中学生の頃から室井の大ファンという女性が「今、室井さんにかけてあげる言葉は何ですか?」と涙ながらに質問し、柳葉は「彼に声をかけるとしたら、ようやったな、ですかね」と柳葉も込み上げるものがあり、少し言葉を詰まらせながら「あとは、感謝です。27年間付き合ってくれて、ありがとう、です」と柳葉だけでなく、登壇者も涙ぐむシーンも見受けられ、キャスト・スタッフ、そしてファンと双方が感謝の舞台挨拶となった。 最後に柳葉が「最後の室井になりますが、『踊る』は永久に不滅です。皆さんに支えられた男の生きざまを今一度皆さんの心の中で振り返ってみてください」というメッセージで締めくくった。