主役のホタルイカ不在でも来館好調 富山県滑川市のほたるいかミュージアム、新たなショー奏功
ほたるいかミュージアム(富山県滑川市中川原)の来館者数が、“主役”のホタルイカが展示されていない期間も伸びている。中でも9月は昨年と比べ7割増えた。今春の記録的な豊漁によりホタルイカがあらためて注目を集めたほか、青白い光を放つ「うみほたる」の発光ショーを夏休みに始めるなど展示内容を変更したことが奏功したという。 ほたるいかミュージアムでは、ホタルイカ漁が盛んな3~5月に「ほたるいか発光ショー」を企画しており、生きたホタルイカを見たり、触ったりできる。 漁が行われない期間に生きたホタルイカを展示することはないが、同ミュージアムを運営する滑川市の第三セクター、ウェーブ滑川によると、今年は記録的な豊漁でミュージアムがニュースやテレビ番組などで取り上げられる機会が多かった。ロケで訪れたタレントやお笑い芸人のファンが来るケースもあったという。このため、8月の来館者は7434人(昨年5182人)、9月は3452人(同2017人)でそれぞれ43%、71%増えた。
さらに、夏には展示内容を一部見直した。これまで春以外には光るプランクトンである「龍宮ホタル」のショーを行っていたが、夏休みに甲殻類「うみほたる」に試験的に切り替えた。この新たなショーが好評で、週末を中心に続けている。また、深海生物「ダイオウグソクムシ」の3代目がこの夏に死亡したため4代目を展示し、人気を集めている。施設運営者は「春以外の季節にも、ぜひ訪れてほしい」と話している。