エアアジア、航空事業を一本化 キャピタルA、新持株会社へ子会社売却
マレーシアのエアアジア(AXM/AK)などで構成するエアアジア・グループの持株会社「キャピタルA(CAPITAL A)」は、中距離路線を担う傘下のエアアジアX(XAX/D7)と持ち株会社「エアアジア・グループ」を新設すると現地時間4月26日に発表した。近・中距離で分けていたグループの航空事業を同グループに一本化し、「ワン・エアライン」戦略を進めていく。 新設する持ち株会社「エアアジア・グループ」には、中距離路線のエアアジアXに加え、近距離路線を担うマレーシアのエアアジア、エアアジア・インドネシア(AWQ/QZ)、タイ・エアアジア(AIQ/FD)、エアアジア・フィリピン(APG/Z2)の4社が収まる。同社によると、航空事業を同グループに一本化することで、アジア最大のLCCとしての地位固めを狙うという。 キャピタルAは子会社2社を、エアアジア・グループへ総額68億リンギット(約2234億円)で売却する。内訳はマレーシアのエアアジア(AirAsia Berhad)が38億リンギット、タイ、インドネシア、フィリピン、カンボジアのエアアジア子会社で構成する「エアアジア・アビエーション・グループ・リミテッド(AAAGL)」が30億リンギットで、キャピタルAの航空事業への出資比率は18.39%となる。また、エアアジアの38億リンギット分の債務は、エアアジア・グループが引き受ける。 財務が改善するキャピタルAは、デジタル金融や物流、配車サービスなどの各事業を強化する。
Yusuke KOHASE