ツエーゲン金沢U-18 、野辺地西をPK戦の末に下し出場2度目で栄冠を獲得
第43回浦和カップ高校サッカーフェスティバル最終日は3月31日、浦和駒場スタジアムなどで決勝や3位決定戦などが行われ、ともに初優勝を懸けた決勝はツエーゲン金沢U-18(石川)が、野辺地西(青森)をPK戦で下し、出場2度目で栄冠を獲得した。ツエーゲン金沢のGK北一尋(3年)が、最優秀選手賞を受賞した。 【フォトギャラリー】ツエーゲン金沢U-18 vs 野辺地西 A組のツエーゲン金沢は予選リーグを3勝1分けで首位通過し、B組1位の浦和レッズユースと準決勝で対戦。1-1からのPK戦を制して初の決勝に進んだ。 野辺地西は2勝2分けでC組をトップで抜け出し、準決勝でD組首位の日大明誠(山梨)とぶつかり、同じく1-1から突入したPK戦をものにしファイナルに駆け上がった。 決勝の前半は野辺地西が多くの決定機をつくって優位に進めた。4-4-2の陣形からよどみなくパスを通わせ、外から丁寧に根気強くアタック。長いキックも織り交ぜ、成田涼雅と堀田一希(ともに3年)の2トップに生きたボールを届けた。 成田は前半6、9、16、18分にいずれも決定的なシュートを放ったが、相手GK北の好守などもあって絶好の先制機を逃した。 それでも17分、MF千葉日向(3年)のシュートをGKが弾き、そのこぼれ球を素早く回収したMF阿部莞太(2年)が豪快に蹴り込んで先制点を奪った。アディショナルタイムには堀田が右サイドから鋭い弾道のシュートを逆サイドに突き刺し、願ってもない時間帯に加点した。 ツエーゲン金沢はテンポのいいパスがつながらず、相手の長いボールなどに手を焼いて守勢に回った。前半21分にFW島野竜太郎(3年)が右から放った強シュートが、GK島川侑大(3年)に防御されたのが唯一のビッグチャンスだった。 ツエーゲン金沢は後半からフレッシュな選手を投入し、最前線も1トップから2トップに変えて劣勢打開を狙った。10分に送り込まれたFW稗田朱里(2年)が13分、守備ラインの背後に抜け出し決定的な場面を迎えたが決められなかった。 思ったような展開に持ち込めず、なかなか敵の守りを切り崩せなかったが、21分に主将のMF本田祐基(3年)のパスを預かったFW吉村征也(3年)が蹴り込んでまず1点。さらに24分、本田が力強いドリブルで相手ゴールに迫ると、反則で倒されてゴール中央やや右、20メートル付近でFKを獲得。左SB荒木叶瑠(1年)が左足でニアサイドを破る鮮やかなゴールを決め、アディショナルタイムで追い付き、土壇場でPK戦に持ち込んだ。 先蹴りの野辺地西は2人目がGK北に止められ、3人目のキックはバーをたたいた。ツエーゲン金沢は先頭から4人が続けて成功し、4-2でPK戦をものにした。