ホンダジェット最新型エリートII、オンリーユーエアが神戸内覧会
航空機リースなどを手掛けるFPG(7148)の100%子会社オンリーユーエア(旧FPGエアサービス)は9月30日、小型ジェット機「HondaJet(ホンダジェット)」の内覧会を神戸空港で開き、見込み客や自治体関係者、旅行代理店の担当者らが訪れた。国内初導入となったホンダジェットの最新型「Elite II(エリートII)」も公開した。 【写真】ホンダジェット最新型エリートIIを公開したオンリーユーエア オンリーユーエアは、ホンダジェットによるプライベートジェット事業を今年4月に開始。1機目は性能向上型「Elite S(エリートS)」の新古機(JA20YA)で、2機目のエリートIIは新造機で8月末に導入し、9月から事業機に追加した。当初はエリートIIから受領する計画だったが、コロナの影響で引き渡しの順番が前後した。 登録記号末尾3桁のうち、「0(ゼロ)」を「O(オー)」として読むと、社名「Only You Air」の略称「OYA」になり、エリートIIは同社の1機目、エリートSは2機目を現しているという。客室はエリートIIが明るいグレー系、エリートSは明るいブラウン系となっており、向かい合わせの4席を中心に最大6人が座れ、独立した化粧室もある。 オンリーユーエアによると、成田や羽田を起点とした場合、ホンダジェットは札幌や福岡、鹿児島などはノンストップ、沖縄は鹿児島などに給油のため立ち寄る必要があるという。 エリートIIは燃料タンクの拡張などで、4人搭乗時の航続距離がエリートSの1437海里(約2661km)から1547海里(約2865km)に延びた。最大離陸重量は1万1100ポンドに増え、主翼の付け根付近にグランドスポイラーを初搭載したことで、着陸時の操縦性や着陸性能を向上させている。給油口の形状が変更になるなど、2015年の納入開始以来、もっとも大規模なマイナーチェンジが行われた。 オンリーユーエアは、花巻空港で9月28日に開かれた「スカイフェスタ」で、エリートIIを初公開。抽選で選ばれた8組の来場者が、日本初のエリートIIを見学した。30日の内覧会は、エリートIIとエリートSの2機種をそろえた初の展示になった。 ホンダジェットによるプライベートジェット事業は、FPGグループの顧客基盤である個人富裕層が主なターゲット。優先的にチャーターできる「優先航空券」などのサービスを展開しており、今後は顧客から要望のあった片道利用の利便性向上などを進める。また、海外から日本へ到着する航空機は、すぐに国内線を運航できないことから、プライベート機で日本を訪れる海外の富裕層に、日本の各地を巡る旅の提案なども自治体や旅行会社などと連携して進めていく。
Tadayuki YOSHIKAWA