氷の中にカニや魚が……札幌すすきのに雪まつり限定の「竜宮城」
【北海道・札幌】2月5日(金)から始まる第67回さっぽろ雪まつり。その第3会場となっているのが、北海道最大の繁華街・すすきの。同じく2月5日から第36回「すすきのアイスワールド」が開催されます。 すすきのといえば何百軒ともいわれる飲食店がひしめく場所ですが、メイン通りである札幌駅前通りに登場するのが、氷でできた2基の「竜宮城」です。
すすきの会場に36年前から存在
なぜこれらの氷像が竜宮城と呼ばれているのか……。写真の通り、さまざまな魚介類が埋め込まれた氷のブロックを使って城状の氷像を作り上げていくのです。 この魚介が埋め込まれた氷、すすきの会場ができた36年前から存在しました。最初は、網走から届けられた氷を並べていただけでしたが、いつしか竜宮城という名前が付き、年によって違いはあるものの、北海道の魚介と南海の魚介が埋め込まれた氷像がシンボルになりました。
今年は「北の竜宮城」と「南海の竜宮城」の2基を製作、札幌市内の製氷会社が処理済の魚介を埋め込んだ氷のブロックを製作し会場に持ち込み、そのブロックを組み合わせてNPO法人日本氷彫刻会札幌支部のメンバーが中心となって氷像を仕上げていきます。 この氷像、3日ほどで氷の台座を作り、さらに3日ほどで完成させます。不眠不休で製作すれば1日で完成するとのこと。会期内には23時間以内で氷像を完成させる「氷彫刻コンクール」も開催されます。
「氷の祭典」じゃなかったの?
札幌に住んでいる方は「あれ?すすきのは『氷の祭典』じゃなかったっけ?」と思っているかもしれません。実は、アイスワールドという名前は昨年から使用されています。 同実行委員会会長ですすきの観光協会の事務局長でもある熊谷真佐人さんによると、「海外からの観光客が増加したこともあり、『氷の祭典』から『アイスワールド』に名前を変えました。またパンフレットも今年から3か国語(日本語・英語・中国語)を併記しています」とのこと。 そのほか、「より氷の世界を体験してほしい」という思いから5年ぶりに氷のすべり台が復活し、「Susukino OMOTENASHI Spot」が初めて設置されます。ここには英語・中国語の通訳が常駐、会場の案内はもちろん観光情報も教えてくれます。また、カーリング体験ができるリンクも初登場、彫刻以外にもさまざまな形で氷を楽しめます。 第36回すすきのアイスワールドは、2月5日午後3時スタート(開会式は同日午後6時から)で2月11日(木)午後10時まで行われます。 (ライター・橋場了吾)