“養父と7年間も面会できない” 「成年後見制度」でトラブルに 「終身制」から「任期制」へ… 見直し議論も
後見人の弁護士から「養父の北川さんは『会いたくない』と言っている」と告げられ、7年間も面会できない状態が続いているといいます。石井さんは、北川さんの意思を直接確認したいと、施設や後見人を相手に民事裁判を起こしています。 養父が成年後見制度を利用 石井靖子 さん 「家族の中で全然、完結できる内容でサポートできるところに赤の他人が入ってくる。ここがもうすごい問題だと思いますので」 成年後見制度を巡るトラブルは刑事事件にもなっています。 元弁護士 成田学 被告(56) 「お話しできませんよ、今、公判中ですから」 福山市の元弁護士・成田学 被告(56)は、後見人などとして男女3人から預かった2348万円余りを着服したとして、業務上横領などの罪に問われています。 着服した金はキャバクラ通いや高級ブランド品の購入などに使ったとされます。 成田被告が所属していた広島弁護士会はー 広島弁護士会 坂下宗生 会長 「弁護士あるいは弁護士制度そのものに対する大変な裏切りで、信頼を大きく損ないかねない、そういう事案で、残念としか言いようがない」 事件前は広島弁護士会の福山地区会長を務めるなど活躍していた成田被告。代理人の弁護士によると、ピーク時の収入は過払い金返還請求の対応などで年間およそ7000万円ありましたが、事件当時は4000万円に減っていました。 預り金をキャバクラなどに使い込んだことについて裁判で成田被告は「仕事がうまくいかず、酒に逃げていた。金銭感覚がまひしていた」と証言しています。 広島弁護士会 坂下宗生 会長 「どこかで初めて一線を超える瞬間があったと思うんですけれども、そこでどうして引き返せなかったのかというのが、非常にくやしく思われます」 弁護士が後見人となるケースでは、弁護士会から特定の弁護士が推薦され、家庭裁判所が選任するのが一般的です。選任した後は後見人からの定期的な報告書でチェックし、トラブルがあれば解任することもできます。
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