【宏太’Sチェック】J1札幌 広島戦でGK菅野はみんなでお礼をした方がいいくらい体を張って守ってくれた
◇J1第9節 札幌1-1広島(20日・札幌ドーム) 広島戦は菅野にみんなで何かお礼をした方がいいくらい、体を張って守ってくれたことで、勝ち点1を取れた。しっかり守ってくれるGKがいるのだから、ボールが動いている時の寄せがもっとあれば、少し結果も変わっていたかもしれない。加えて相手と比べて、オフザボールの部分で差があったのは確かだ。 広島の強力な3バックに対し、宮沢などは危機を回避するパスを出していたが、他は真っ正直にやり過ぎていた感がある。強い相手がマークに行きそうな所を使うと見せかけて、3人目の選手を使ったりしていかないと。パスが出てくると信じて走るのがミシャサッカーだが、今は全体が止まる場面が多いから、横や後ろしか選択肢がなくなっている。走ることで局面が変わることは往々にある。決して無駄走りなどではない。 もちろん、ただ何も考えずに自分が欲しい場所に走ればいいという訳ではない。一歩でいいから、動き出すと見せかけて、また動き直す。たった一歩などではない。相手を惑わすような一歩の質を上げるだけで、1対1の勝負をしなくても抜け出すことはできる。そこはもっとオーバーに一歩にこだわってほしい。 1試合を通して攻め続けることなど、どんなチームも不可能。消極的な時間はあっていいが、アタッキングサードに入った時は、もっとダイナミックにやること。広島戦でも波状攻撃ができている場面はあった。トライしていくことでミスは減ってくる。公式戦4試合連続で負けていないように、いい流れは来てるのだから。さぼらずに全員が動けば、十分に戦っていける。(吉原 宏太、1996~99年札幌FW)
報知新聞社