「鉄道革命は敦賀から」交流電化の記念石碑を移設へ 有志がJR敦賀駅西に、CFで支援募る
福井県敦賀市の市民や関係団体でつくる「敦賀・鉄道と港」まちづくり実行委員会は、国内初の交流電気による鉄道運行が同市で始まったことを示す「交流電化 発祥之地」記念石碑のJR敦賀駅西口への移設を計画している。福井県に特化したクラウドファンディング(CF)サービス「ミラカナ」で資金を募っている。2月29日締め切り。 交流電気による鉄道運行は1952年に宮城県の仙山線北仙台―作並間(50ヘルツ)で実用化に向けた試験が開始。57年、敦賀―田村(滋賀県長浜市)間(60ヘルツ)で国内で初めて実用化された。60ヘルツでの実用化は世界でも初だったという。実行委は、新幹線が交流電気運行であることから「敦賀での成功が日本の鉄道の発展に大きく寄与したのは間違いない。北陸新幹線が(敦賀に)やってくるのは“交流電化の里帰り”だ」と指摘している。 記念石碑は58年、現在の敦賀駅舎から約1キロ南にあった機関区に建立された。一時は取り壊しも検討されたが、実行委がJR西日本から譲り受け、現在は別の場所に保管している。3月の北陸新幹線敦賀開業に間に合うよう移転する。 実行委の奥瀬浩之会長は「記念石碑は鉄道革命を起こした交流電化が敦賀市から始まったことの証し。JR敦賀駅に設置して『鉄道と港のまち・つるが』の象徴にしたい」と支援を呼びかけている。 CFの目標額は100万円。寄付金額は5千円~10万円。11月に開催予定の「つるが鉄道フェスティバル」入場券や敦賀赤レンガ倉庫横に設置の「キハ28形気動車」運転席での記念撮影、鉄道遺産見学ツアー招待、記念奉名板への記名などを返礼品に用意している。
福井新聞社