星野源、紅白歌唱曲変更にコメント「私たちの想いに反してしまう」 「地獄でなぜ悪い」は「個人的な経験・想いをもとに執筆」と説明
歌手の星野源が26日に公式サイトを更新し、大みそかの「第75回NHK紅白歌合戦」の歌唱曲変更についてコメントを発表。当初予定していた「地獄でなぜ悪い」の歌詞について「個人的な経験・想いをもとに執筆されたもの」とし、主題歌となった映画に関する一部指摘について「オファーを受けた私たちの想いに反してしまいます」と取りやめた理由を説明した。 【写真】「ファンのみんなからいただいた温かく愛のある応援コメント、きちんと受け取っています」 星野は当初「地獄でなぜ悪い」を歌唱する予定だったが、NHKは26日に「ばらばら」に変更すると発表。「地獄でなぜ悪い」は、2013年10月にリリースされた楽曲で、同年公開の映画「地獄でなぜ悪い Why don’t you play in hell?」の主題歌。同作の監督を務めた園子温氏からのオファーを受けて書き下ろされた。しかし園監督が2022年に週刊誌で性行為強要疑惑を報じられたこともあり、一部視聴者から楽曲の歌唱に困惑する声が相次ぎ、NHKは「曲目発表後の反響を受け、あらためて紅白制作チームとアーティストサイドで協議を行い、番組全体の構成や演出面などから判断」したと説明した。 星野は公式サイトに「『第75回NHK紅白歌合戦』出場楽曲変更について」と題した文章をアップ。「地獄でなぜ悪い」について「星野は2012年にくも膜下出血で倒れ、その闘病期に病院でこの楽曲の作詞をしました。詞の内容は、星野の個人的な経験・想いをもとに執筆されたものです。後述する映画のストーリーを音楽として表現したものではありません。星野源の中から生まれた、星野源の歌です」とした。一部指摘は「オファーを受けた私たちの想いに反してしまいます」とし、「そのため、今回同曲を歌唱することを取りやめることにいたしました。私たちは、あらゆる性加害行為を容認しません」と声明を発表した。 また同日に自身のインスタグラムのストーリーズを更新。「以前フィードにあげた『地獄でなぜ悪い』を紅白歌合戦の歌唱楽曲とする投稿は、歌唱楽曲の変更にともない落としますね」と過去の投稿について説明し「ファンのみんなからいただいた温かく愛のある応援コメント、きちんと受け取っています。本当にありがとう」とファンにメッセージを寄せた。 【公式サイト全文】 「第75回NHK紅白歌合戦」出場楽曲変更について 先日発表された「第75回NHK紅白歌合戦」の、星野源の歌唱楽曲についてご報告させていただきます。 楽曲「地獄でなぜ悪い」は星野源の曲です。星野は2012年にくも膜下出血で倒れ、その闘病期に病院でこの楽曲の作詞をしました。詞の内容は、星野の個人的な経験・想いをもとに執筆されたものです。後述する映画のストーリーを音楽として表現したものではありません。星野源の中から生まれた、星野源の歌です。 一方で、すでにSNS等で指摘されているように、のちに性加害疑惑を報道された人物が監督した映画の主題歌であること、映画タイトルにある「地獄」というワードにヒントを得たこと、映画タイトルと同名の楽曲であることもまた事実です。この曲を紅白歌合戦の舞台で歌唱することが、二次加害にあたる可能性があるという一部の指摘について、私たちはその可能性を完全に否定することはできません。 今回の歌唱楽曲は「アーティストの闘病経験を経て生まれた楽曲で、いま苦しい時代を生きる方々を勇気づけてほしい」という、紅白制作チームからの熱意あるオファーを受けて選定された経緯があります。しかし、そのオファーの意図から離れ、真逆の影響を与えうるのであれば、それはオファーを受けた私たちの想いに反してしまいます。そのため、今回同曲を歌唱することを取りやめることにいたしました。私たちは、あらゆる性加害行為を容認しません。 この曲が多くのファンの皆様に愛していただいている楽曲であることを、私たちはよく理解しています。また、星野自身もとても大切にしている楽曲であることはこれからも変わりません。 紅白制作チームと協議の結果、今回は曲目を変更し、「ばらばら」を弾き語りします。ご期待いただけますと幸いです。 星野源&スタッフ一同
報知新聞社