ルーマニア対コソボが終了間際に中止…ルーマニアサポーターが歌った政治的チャントが原因か
UEFAネーションズリーグ(UNL)グループC2第5節ルーマニア代表対コソボ代表が、試合終了直前に中止となった。15日、イギリス『BBC』が伝えた。 ここまで4連勝でグループC2の首位に立つルーマニアが、3勝1敗で2位のコソボをホームに迎え入れた一戦。試合は0-0のまま後半アディショナルタイムに突入すると、ルーマニアのサポーターがセルビアを支持するチャントを歌ったとし、コソボの選手たちがプレーを中断。そのままピッチから出ていき、ドレッシングルームに戻る事態に。 その後、コソボ代表の選手たちはピッチに姿を現さず。結局、試合は30分以上の中断を経て中止となった。欧州サッカー連盟(UEFA)は「UEFAネーションズリーグのルーマニア代表対コソボ代表戦は中止となりました。UEFAは追って詳細をお知らせします」と発表した。 2008年にセルビアから独立したコソボ共和国は、1990年に起きたユーゴスラビアの解体によって独立を求めたアルバニア系の人々によって建国された。一方でセルビアやルーマニアはコソボの独立を承認しておらず、両者の間にある政治的軋轢が今回の事態を招いたとされている。 なお、UEFAはセルビア代表とコソボ代表が同グループにならないように特別な措置を取っている。しかし、親セルビア国であるルーマニア代表とコソボ代表の一戦ではこのような問題が相次いでおり、昨年9月に行われたEURO予選の同一カードでは、ルーマニア代表サポーターが「コソボはセルビアのものだ」と合唱し、試合が約50分間中断されていた。