近所で火事があり「5台の消防車」で消火!使った「水道代」は火元の住民が支払うの?
火事のとき、119番通報で消防車が駆けつけてくれます。火を消すときに使う水には、井戸水や川の水などもありますが、消火栓の水は通常、家庭などで使用する水道水が使用されています。 たくさんの水を使って消火活動が終わると、水道代は誰が払うのか、疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。もし火元の住民に請求が来るとすれば、水道代はかなりの金額になることも考えられます。 そこで今回は、消防車が使った水道代の扱いや、もしかかるとしたらいくらくらいになるのか調べてみました。
消火活動で使った水道代は火元の住民に請求される?
火事の際に消防車は大量の水を使いますが、水源のひとつとして利用されるものが消火栓です。消火栓は地中を走る水道管と直結しており、大量の水を出すことが可能です。 消火栓の水は家の水道と同じ水ですが、消火にはかなりの水を使うため、水道代は誰が支払うのか疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。 水道法第24条第3項には以下のように明記されています。 「水道事業者は、公共の消防用として使用された水の料金を徴収することができない。」 火事が発生して消火活動が行われた場合、かかった水道代が火元の住民に請求されることはないということです。 ただし例外もあります。東京消防庁によると、東京都の場合は「地方公営企業法第17条の2などの法令に基づいて、火災現場等で使用した水道料金は、東京消防庁が水道局に支払っています」とのことです。
消火で使った水道代を支払うとしたらいくらくらい?
消火で使う水道代は基本的に無料であるとはいえ、大量の水が使用されることには変わりありません。もしも使った分の水道代を支払うとしたら、どの程度の金額になるのか気になる方もいらっしゃるでしょう。 東京消防庁によると、普通ポンプ車では最大で毎分2000リットル以上の水が出るようです。 もしもこの普通ポンプ車5台で30分間の放水をして消火した場合、1分間に2000リットルの水を放出したとして、1リットルあたりの単価を0.24円(東京都水道局平成24年度生活用水実態調査をもとに算出した単価)とすると、水道代は以下の通りです。 ・2000リットル×30分×5台×0.24円=7万2000円 実際に使う水の量は、消防車の性能や火事の規模などによって異なるため、目安として参考にしてください。