小松大谷ナインに「ありがとう」 青い応援席、奮闘たたえる
8強入りを懸けて臨んだ17日の夏の甲子園3回戦で、小松大谷の進撃は幕を下ろした。スクールカラーの青で埋め尽くされた三塁側のアルプス応援席からは「よくやった」「ありがとう」と奮闘をたたえる声が飛び交い、最後まで諦めずに戦い抜いたナインに大きな拍手が送られた。 【写真】智弁学園に敗れ、引き揚げる小松大谷ナイン 小松大谷のアルプス席には生徒や保護者、OBら約1500人が詰め掛けた。初回に先制を許したが、二回に2点を加えて逆転すると、「この試合も勝てるぞ」とスタンドの熱気は高まった。5点を奪われた後、満塁となった八回には逆転への期待感でさらに沸き返った。 試合がダブルプレーで幕を閉じると一瞬静まり、その後、観客が総立ちになってメガホンをたたいたり、拍手を送ったりして、スタンド全体がナインへの感謝で包まれた。 スタンドでは真宗大谷派(本山・京都の東本願寺)の木越渉宗務総長(金沢市出身)もエールを送った。ナインは大会前、東本願寺で壮行会に臨んだ際「能登の人たちに心を寄せて頑張る」と述べており、木越宗務総長は「その気持ちがうれしい。被災地の人もきっと元気づけられた」と話した。 39年前に初出場した時のエースだった清水拡喜さん(56)は3試合ともスタンドで観戦。「よくまとまった強いチーム。後輩が誇らしい」と話し、1試合ごとに成長を重ねたナインに目を細めた。 試合後、東野達主将は「甲子園に出て名前を残すことはできた。来年も続けて出場し、優勝をかなえてほしい」と後輩に夢を託した。