松重豊、釜山のレッドカーペットで“もぐもぐ顔” 「劇映画 孤独のグルメ」ユ・ジェミョン出演も明らかに
「劇映画 孤独のグルメ」(2025年1月10日公開)が、第29回釜山国際映画祭オープンシネマ部門に正式出品され、監督・脚本・主演を務めた松重豊がオープニングセレモニーやさまざまな映画祭公式行事に登場。現地時間10月3日の20時から「オープンシネマ部門」出品作品として、ワールドプレミアを実施。舞台挨拶には「梨泰院クラス」で最凶の敵役を演じたユ・ジェミョンがサプライズで駆け付け、本作への出演が発表された。あわせて、最新予告(https://youtu.be/bMjVVUM8HPE)も披露された。 【フォトギャラリー】松重豊が参加した釜山国際映画祭の様子 ●松重豊“もぐもぐ”しながらレッドカーペット登場 現地ファンから黄色い悲鳴 オープニングセレモニーの会場は、映画祭のメイン会場である「釜山シネマセンター」(通称:映画の殿堂)。松重は「海を越え、アジア最大と言われている釜山国際映画祭で、自分が撮って出演した作品が出品されたことは非常に名誉なことだと思っています。そして、(自身の出身が福岡のため)身近に感じていた釜山でこの作品のお披露目をできるのは、ある意味“運命の巡り合わせ”だとも感じます。映画祭を楽しみたいです!」と話し、会場へと向かっていった。 熱気に包まれる会場――松重は「孤独のグルメ」らしく“もぐもぐ”しながらレッドカーペットに登場。登場するやいなや、その“もぐもぐ”姿に黄色い悲鳴が上がり、「ゴロウサーン!」「マツシゲサーン!」など現地のファンから熱い歓声が上がった。さらに、他の登壇者が作品名と名前のみで紹介されるなか、松重については「監督兼俳優である“五郎さん”松重豊の入場です!」と役名も含めて紹介。韓国で“五郎さん”というキャラがいかに浸透しているかがよくわかる一幕だった。 ●レッドカーペットで何を食べていた? 人気イベントで“ヒント”を明かす 10月3日の16時から実施されたのは、映画祭公式イベントのひとつである「オープントーク」。同イベントは映画祭名物の野外ステージにて、監督や俳優が登壇し、現地で有名なコメンテーターをMCに迎えトークショーを行う人気のあるイベントだ。 「アニョンハセヨ!松重豊イムニダ!」と韓国語で挨拶した松重。約50分間にわたり作品について、監督・主演という2つの目線でトークを繰り広げた。MCから「劇映画 孤独のグルメ」を作るにあたっての想いを問われると、松重は「料理を美味しく食べることだけで、アジアからこんなにも愛されるドラマになったことは奇跡だと思います。だから、アジアの懸け橋になるようなストーリーにしたいと思い、作りました。そして何より、これだけ長くやってこれたのはファンの皆さんのおかげなので、ファンに納得してもらう作品を届けないといけないと思っていました」と本作に込めた想いを真剣に語った。 さらに「レッドカーペットを歩いている時に、何かを食べていたと思いますが…?」と、前日に実施されたオープニングセレモニーのレッドカーペットイベントについて聞かれると、松重は「ネタバレになってしまうから言えないけれど、実は、映画の中で重要なモチーフになっている物を食べていました。本編を観て、これを食べてたのか!と思ってもらえたら嬉しいです。」とストーリーのヒントを交えながら回答。また「レッドカーペットに降り立ったとき、作品ならではの“孤独カット”を演出してみました。お気づき頂けましたか?」と監督・松重による演出の種明かしをすると、会場は笑いに包まれた。 ●「梨泰院クラス」ユ・ジェミョンが特別出演! ワールドプレミアは大盛り上がり 松重は、ワールドプレミア上映前の舞台挨拶に出席。ここでは、サプライズ発表が行われた。MCの呼び込みによって登壇したのは、日本でも話題となった大人気ドラマ「梨泰院クラス」にて、主人公の因縁の相手であり、飲食業界のトップに君臨する大企業「長家(チャンガ)」の会長・チャン・デヒを熱演したユ・ジェミョン。本作に特別出演していることが登壇をもって明らかになった。劇中では、韓国領に迷い込んだ五郎(松重)の入国手続きを行う韓国入国審査官を演じている。 釜山を訪れた松重を激励すべく舞台挨拶に駆け付け、本作の撮影から約1年ぶりの再会に、がっちりと握手を交わす2人。松重は「この作品を愛してくれる方が韓国にたくさんいること知り、劇映画にする上で韓国を大きな舞台として考えたいと思いました。シナリオを考える上で、言葉の壁を越え、友情が芽生える作品にしたいと思った時に、この人しかいないと恋焦がれて出演していただきました。」とユ・ジェミョンの出演を熱望していたことを明かす。 そんな松重に対し、ユ・ジェミョンは、「『孤独のグルメ』は独特で、愉快で、素敵な作品だと思って楽しく見ていました。だから本作のオファーをもらったことに非常に驚いたけれど、感謝の気持ちで受けることにしました」と話し、「撮影中も松重さんは親切に説明してくれて、幸せな思い出になりました」と語った。 。 最後の挨拶でユ・ジェミョンは「今日は釜山に着いてすぐミルミョンを食べ、明日の朝はデジクッパを食べる予定です。釜山はまさに美食家の街だと思います。皆さんの幸せな笑顔を見ることが出来て嬉しいです」と、釜山グルメに絡めた感想をお茶目に述べた。そして、松重からは「食べ物を通して、人と人との心の触れ合いや愛情を感じてもらえる作品にしたつもりです。でも、気持ちが温かくなったけれど、“孤独のグルメ”らしくお腹がすいた!という作品にしたいとも思っています。きっと見終わった後はお腹がすくと思うので覚悟してください!」とコメントしていた。。 松重は、会場を埋め尽くすファンと共にワールドプレミア上映を鑑賞。上映後は、会場からは大きな拍手と歓声が巻き起こった。松重も大きな声で「カムサハムニダ!」と感謝の言葉を叫び、笑顔で会場をあとに――降壇後「韓国の皆さんに見てもらえてよかった!カムサハムニダ!」と本作への手応えを話していた。 ●まずは胃袋の意見を尊重したい――新名所訪問後、釜山グルメを満喫 松重は、映画祭公式行事の合間に釜山を観光している。2020年にオープンした韓国南部・海雲台(ヘウンデ)のLCTランドマークタワー内にある人気展望台「釜山 X the sky(プサン・エックス・ザ・スカイ)」を訪問。この展望台は、標高441.6メートル、100階建てのフロアから釜山の海や山、市街地を一望できる人気スポットだ。展望台から望む絶景を眺めたり、床が強度ガラスで作られた「ショッキング・ブリッジ」の上から、地上を見下ろしたりと、釜山の新名所を楽しんだ。 また、韓国を代表するビーチ「海雲台(ヘウンデ)ビーチ」にも訪れ、つかの間のリラックスタイムを堪能。そして「孤独のグルメ」と言えば欠かすことができないのは“美味しい料理”。海雲台ビーチの近くにある市場「海雲台(ヘウンデ)伝統市場」にも足を運んでいる。同市場は、1910年代に発祥したとされる市場。「まずは胃袋の意見を尊重したい」という井之頭五郎のように、食べてみたい料理を探し求め、新鮮な食材や出来立ての惣菜の並ぶ屋台や、韓国伝統料理を味わえるお店が立ち並ぶ市場内を散策。最終的には“ムルトック”(餅をおでんの出汁で煮た釜山名物料理)や、市場でも人気のハチミツをかけたアイスなど、釜山グルメを存分に満喫していた。