同性婚を認めないのは「違憲」東京高裁が認定 原告ら立法府に「法的な支え一刻も早く」切望
原告団は、亡くなった仲間を想い涙
原告団の小野春さんは、会見で判決について「パートナーと3人の子どもを育てているが、いろいろな家族があることが認められて本当にうれしい。自分の思いがきちんと伝わった判決内容になっていると感じた」と語った。 また小野さんの傍らには、原告団のひとりで2021年に亡くなった佐藤郁夫さんの写真も飾られ、「この判決を一緒に(天国で)聞いてくれていたと思う」と涙ぐむ一幕もあった。 同じく原告団の小川葉子さんもはっきりと違憲判決を聞けたことを喜んだ。 2019年の提訴から5年。違憲判決が聞けたことには安堵した様子を見せた一方で、「高齢者となり、自分にもパートナーにも残された時間は少ないし、身体も悪くなってきている。法的な支えがあればもっと安心できるので、一刻も早くという気持ちです」と述べた。 大江千束さんは、長く同性婚を求める活動に関わりながらも、「日本では無理ではないかと思ってきた」と明かしたが、「この流れが途切れないようにもう少し頑張りたい」と改めて前向きな姿勢を示した。 今後、同訴訟は12月13日に福岡高裁での判決を控える。高裁での違憲判決が続くか、注目が集まっている。 ■杉本穂高 日本映画学校(現・日本映画大学)出身。神奈川県のミニシアター「アミューあつぎ映画.comシネマ(現・あつぎのえいがかんkiki)」の元支配人、現在は映画ライター。
杉本穂高