藤田菜七子の騎手免許取消 引退が正式決定 JRAが発表
JRAは11日、藤田菜七子騎手(27)=美浦・根本=から騎手免許取消申請があり、11日付で免許を取り消したと発表した。 【写真】菜七子が引退 取材対応した師匠の根本師は涙、涙 9日に文春オンラインが通信機器(スマートフォン、以下スマホ)の不適切使用を報道。その後、JRAが本人に事情聴取を行ったところ、23年4月までに複数回にわたって調整ルームの居室内でスマホを持ち込み、通信していたことが判明した。通話ではなく、通信アプリ(LINE)を利用していたものだった。 騎手として重大な非行があったものと認められるとして、日本中央競馬会競馬施行規程第148条第2項により本事案について裁定委員会に送付するとともに、同条第4項により11日から裁定委員会の議定があるまで騎乗停止処分としていた。 師匠の根本師は11日朝、美浦トレセンで取材に応じ、前日10日に自身とともに引退届を書いたことを明かした。指揮官の万年筆で書き終えると、2人で号泣。師は「菜七子は『両親には言いました。今の旦那さんにも相談した』と言っている。意思は固いでしょう。あと2年、自分が定年するまで(騎手を)やめるんじゃないよと言っていた。本当は私が引退するまでいてほしかった」と涙ながらに話していた。 藤田菜七子(ふじた・ななこ)1997年8月9日生まれ。茨城県守谷市出身。身長157・4センチ、体重45・6キロ。2016年3月5日に美浦・根本康広厩舎所属でJRA騎手デビュー。同年4月10日の福島9R(サニーデイズ)でJRA初勝利。19年のフェブラリーSでJRA所属の女性騎手として初めてG1に騎乗(コパノキッキングで5着)。同年のカペラSをコパノキッキングで制し、日本人女性騎手として史上初となるJRA重賞制覇を果たした。20年4月26日の福島1Rで女性騎手初のJRA通算100勝を達成。JRA通算166勝(10月10日現在)。今年7月にJRA職員の男性との結婚を発表した。