米大統領選のウラで「暴走する習近平」外交がヤバすぎる…!「平和仲介者」の美辞麗句に隠された「不都合な真実」と「二枚舌」がもたらす悲惨な結末
「平和仲介者」の罠
「中国とアフリカの関係は新時代の『全天候型運命共同体』にレベルアップする」 習近平国家主席は9月4日、アフリカの50以上の国の首脳らが参加した「中国アフリカ協力フォーラム」でこのように力説した。 【写真】これはヤバすぎる…!中国で「100年に一度の大洪水」のようす グローバルサウスを取り込むため、習氏は今後3年間で総額約3600億元(約7兆2800億円)規模の資金を拠出することを表明した。だが、これまでの支援を通じてアフリカの多くの国々を「債務の罠(支援を受けた側が返済に窮し、資産などを差し押さえられてしまう状態)」に陥れてきたという「不都合な真実」がある。 中国はこのところ国際社会で「平和仲介者」の役割を演じているようだ。 昨年3月にサウジアラビアとイランの和解を成立させて以降、中東地域での中国の存在感は増している。このことに気を良くしたからだろうか、中国は昨年10月、ハマスがイスラエルを奇襲攻撃した直後から機敏に動いた。特使を中東諸国に派遣し、紛争の激化を抑制する姿勢を国際社会にアピールした。 ロシア・ウクライナ戦争でも平和仲介者を自認している。 中国が世界の「火薬庫」で積極的に活動する背景には「米国に代わる有能な平和仲介者」というイメージを国際社会に広める狙いがあることは間違いないだろう。 だが、これまでのところ具体的な成果は上がっておらず、平和仲介者として役割を果たしているとは言えない状況だ。 むしろ、国際社会に悪影響を及ぼす行為が目立っている感が強い。
周辺海域では「最大の破壊者」
フィリピンのテオドロ国防相は8月27日、「中国は平和の『最大の破壊者』だ」と述べ、南シナ海における中国の違法行為を非難するようパートナー諸国に訴えかけた。 台湾軍は「中国は昨年、西太平洋地域における軍事演習に国防予算の7%に当たる約150億ドル(約2兆1000億円)を投じた」と分析している。 南シナ海などを巡る地政学リスクは高まるばかりだ。 中国は海上民兵の活動も活発化させている。海上民兵とは普段は漁業を営みながら必要に応じて中国軍の一部を担う「パートタイムの軍人」のことだ。 海上民兵は南シナ海などでは当たり前の存在になっているが、その活動は世界全体に広がりつつある。 2020年には中国から数千km離れたガラパゴス諸島周辺で、300隻の漁船団がAIS(船舶自動識別装置)信号を切断して活動を行っていたことが発覚している。米国の非営利報道団体「アウトロー・オーシャン・プロジェクト」によれば、約250隻の中国所有の船籍が他国の国旗を掲げているという。 中国は「違法漁業」という手段で、他国の水産資源と主権を脅かしているのだ。 しかし、中国の傍若無人はこの程度では収まらない。その規模は宇宙にも及び、また地球環境を改変してしまおうという領域にまで及んでいる。そんなことを許していると何が起きるのか。 この恐ろしい結末を後編『習近平の傍若無人が止まらない…!中国がまき散らす「宇宙ゴミ」「デフレ」「違法ドラッグ」「異常気象」のヤバすぎる実態』で詳しくお伝えしていこう。
藤 和彦(経済産業研究所コンサルティングフェロー)
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