ジャネット・ランキンを「信念の政治家」と語る安斎育郎さん（京都市北区・立命館大国際平和ミュージアム）

　米国の連邦議会で、第2次世界大戦への参戦に唯一反対した女性議員ジャネット・ランキンの企画展が、京都市北区の立命館大国際平和ミュージアムで開かれている。安斎育郎名誉館長（84）は「戦争への同調圧力が高まる中、平和を求めた勇気ある生き方を知ってほしい」と語る。 【写真】立命館大国際平和ミュージアムはこちら 　安斎さんが館長を務め、原爆被害や福島第1原発事故を伝える「ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・フクシマ伝言館」（福島県楢葉町）が主催した。 　女性初の米連邦議会議員でもあるランキンは1917年、第1次世界大戦への参戦に反対票を投じた。41年、日本の真珠湾攻撃直後の議会でも、議員470人が賛成する中でただ一人、日本への宣戦布告に反対。「私は誰であれ、戦場に送ることを拒否します」と述べたとされる。 　会場では、ランキンの歩みを写真付きパネル25枚で紹介。第2次大戦への反対後、怒った群衆に取り囲まれて避難した際の写真もある。晩年にベトナム反戦運動に参加し、平和主義を貫いた生涯を伝えている。 　12日まで。日曜休館。入館料が必要。