湖畔の温泉宿泊施設が1泊5万円のリゾートホテルに 長野県飯山市の地元企業が12月開業
長野県飯山市瑞穂の北竜湖近くに12月23日、地元資本のリゾートホテル「北信州 北竜湖ホテル」が開業する。同市出身の故・大沼淳(すなお)さんが理事長を務めた学校法人文化学園(東京)が3月まで運営した温泉宿泊施設「文化北竜館」を改修し、市内の会社が運営する。地元の観光資源や野沢温泉村に近い立地に着目し、首都圏などからの需要を取り込む考えだ。 【写真】浴場からは妙高山など北信五岳を臨むことができるリゾートホテル「北信州 北竜湖ホテル」
文化北竜館は1962(昭和37)年に学生の研修施設として開設し、自然に囲まれた環境でキャンプや合宿に使われてきた。2005年には温泉宿泊施設として一般利用もできるように。ただ新型コロナ禍で利用者が減少し、「運営が難しくなった」(文化学園)として3月末で閉館していた。
北竜湖ホテルは、文化学園から施設を取得した藤巻建設(飯山市)の子会社「トライセンド・マネジメント」(同)が運営。本格的な改修工事を9月に始め、内装や家具も新しくしている。
ホテルは4階建て。1階には地元食材を使った和食を提供するレストランを備え、2~3階に客室、4階に大浴場やラウンジを備える。客室は計22室あり、標準的な「スタンダード」と、温泉が出てより広い「デラックス」の2種類を用意する。
宿泊費は2名の1泊2食付きで5万円前後など。主に首都圏からの中高年層をターゲットにする。トライセンド・マネジメントの松下宏之・事業統括は「非常に恵まれた環境を全国にアピールできる。文化学園が育んできた地域との関係も継承していきたい」と話している。